暁 〜小説投稿サイト〜
リリカルな世界で、それでも生きる罪《アマゾン》を背負う
目覚め
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く。
「大丈夫!?」 「...ええ、気にしないでください。それと、養子の件は承諾するなんて言ってません」
「なんで...」 「士郎さんにも言いましたが、俺を迎え入れても、不幸しか呼びません...理由は、言えませんが俺は他人に不幸しか与えない。そういう
存在
(
バケモノ
)
なんで」
そこまで言い終える前に、桃子が再び千翼を抱き寄せる。
「...なん、で...」 「間違っても、間違っても自分をバケモノだなんてよばないで」
「あなたがどんな所で何をしていて、どんな仕打ちを受けたかなんて、分からない。想像しか、できないわ」
「じゃあなぜ「けど!!...ひとつ分かるのは貴方が今にも壊れて消えてしまいそうなことだけ」」
「ねえ、千翼君。この世に望まれてない命なんか無い。あなたは、確かにどこかの誰かに望まれて生まれたの」
そんなの、詭弁だ。この世には生まれては行けないものだってあるんだ。そう理解して、知っているが、口が震えたまま動かなかった。情動に流されそうになっている。
「それでも、世界が貴方を否定すると言うなら、私が、私たち家族が、貴方を認めてあげるわ。この世に生まれたことを、罪と言わせはしない」
ああ、それは、俺は、誰かにそう言って欲しくて、ついぞ聞くことのなかった言葉だ。他の何よりもほっして、決してての届かなかった光だ。
「ああ、あぁ...」
「だから千翼君。」
だめだ。やめてくれ 。。。。。。。それ以上は
「貴方はここにいて、生きてていいのよ」
「うあああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
その日少年の慟哭が病院に響き渡った。
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