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渦巻く滄海 紅き空 【下】
三十七 『  』
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それすら愛嬌に見えるほどの愛らしい顔立ち。
月光に照らされ、さらさらとなびく眩い金の髪。

そして、赤色にも紫色にも角度によって変わる、青の瞳。


「君は、いったい…」

己よりずっと若く、幼く、小さな子どもへ、カブトはおそるおそる問いかけた。


「何者…なんです…?」


カブトの質問に、金の髪の小さな幼子は何の感情も窺えない声音で淡々と答える。
その物言いは、確かに、先ほどまで其処で佇んでいた無梨甚八と同じものだった。





「ただの…───忍びだ」


無梨甚八に変化していたうずまきナルトは、知らず知らずのうちに畏敬の念を抱くカブトの前で、ただ一言、そう口にした。

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