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【完結】RE: ハイスクール D×D +夜天の書(TS転生オリ主最強、アンチもあるよ?)
第5章 神話世界のアルマゲドン
第25話 堕天使にラブソングを
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があるので、ここらで失礼させてもらうよ」


 のどから絞り出すように声を出すと、ザフィーラを連れてはやては、公園を後にした。
 無表情の主を見やり、ザフィーラは心配の声をかける。


(主、大丈夫ですか)

(……ザフィーラ、ああ、すまない。自分を抑えるのに必死でね)


 はぐれ悪魔をけしかけたのは、アザゼルで間違いない。
 コカビエルの証言を基に、サーチャーと転移魔法を駆使して堕天使領に忍び込み、裏付けをとっていた。
 それにもかかわらず、悪びれもせず、さも同情しています、という態度をとられたのだ。
 主の心境は推して知るべし。決して穏やかではあるまい。


――――あやうく、殺すところだった


 帰り際に念話で放った一言が、その心中を物語っていた。





 アザゼルとの戦闘は、一方的な結果に終わった。
 すぐに殺せるところをじわじわとなぶり殺しにする。
 既に、四肢は切断され、身体はボロボロになっている。
 ありったけの憎悪を込めて、少しずつ壊していった。
 だが、それももう終わり。


「は、ははっ。お前の両親を殺したのがいけなかったのか。
それとも、両親ごとお前を殺せなかったのがいけなかったのか。
 チクショウ。人生最大のミスだぜ」

「何か言い残すことはあるかい?」

「……ねえよ。言葉を託すべき相手は、お前が皆殺しにしちまった」

「あっそう。ばいばい」


 軽妙に答えて、デバイスを振るう。
 狙い違わず首を跳ね飛ばした。
 古の時代より恐れられていた堕天使総督のあっけない最期だった。





「アザゼルッ!!」


 堕天使総督殿の首を跳ねたのと入れ違うように。
 聞き知った男の声が背後からする。
 この声は――――
 

「――――やあ、ヴァーリ。手伝いに来てくれたのかい?」

「はやて、お前は何をしているッ!」


 声の主ヴァーリ・ルシファーは、ひどくお冠らしい。
 彼も含めて、ヴァーリチームが勢ぞろいしている。
 怒りに震える視線は、首を跳ねられたアザゼルの死体に向いているようだ。
 見ればわかることを、なぜわざわざ尋ねるのだろう。


「何って、害虫駆除だよ」


 言った瞬間、怒気が一層膨れ上がる。
 まあ、怒って当然か。
 だが、ヴァーリ・ルシファーが反駁しようとしたところで、水を差す。


「――――裏切ったくせに、いまさら肩入れするのかい?」

「っく……」

 
 怒りに任せて声を出す寸前に、なんとか飲み込んだようだ。
 彼自身、自分の行動が矛盾していることに気づいているのだろう。
 育て親を裏切りテロリストの側に立ったのだ。
 裏切
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