暴走する愛
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すると、扉が開き、中からライオンのような顔が出現した。
『L I O N ライオン』
正面に出現した魔法陣が、コウスケの体を通過する。すると、その体は、金色の魔法使い、ビーストへとその姿を変えた。
左肩のライオンの顔、金色のアーマーが特徴のビーストは、即座に右手に、他の指輪を取り付け、ベルトに差し込む。
『ファルコ ゴー』
右側に現れた魔法陣に、その手を突っ込む。
『ファファファ ファルコ』
オレンジの魔法陣が齎す、ハヤブサの顔をした肩と、マント。
コンロの火を消し、風を纏わせながら、ビーストは響の後を追う様に、空を滑空していった。
ほむらの銃と、『9』と記された怪物は、ガンカタをしながら戦いを続ける。至近距離での発砲全てが、ほむらの華奢な肉体を貫こうとしている。
「っ……! 魔女と違って、狙いにくい……」
唇をかみしめるほむら。銃口を『9』に向ける前に、彼女がそれを弾き、狙いが外れてしまう。
ほむらは距離をとろうとするが、敵がそれを許さない。
「キャスター!」
サーヴァントへの命令で、キャスターは動き出す。
キャスターの傍らの本がパラパラとめくられ、その右手に桃色の光が灯った。
「ディバインバスター」
彼女の手から放たれた光線は、なんと屈折を繰り返しながら、ほむらを避けて、『9』へ命中。爆発を引き起こす。
「……」
髪をかき上げるほむら。だが、爆炎の中の気配から、すぐに警戒を示す。
「……そう。手段を択ばないタイプね。貴女も」
ほむらがそう呟いたのは、『9』に向けてだった。
どこにいたのか、『9』は盾を使っていた。背の低い、『5』と記された怪物。『9』が無造作に投げ捨てると同時に、その子供みたいな肉体は消滅していった。
そのまま『9』は、少しずつ後ずさりをし、どこかへ飛び去っていた。
「……」
「追いますか? マスター」
「……放っておきなさい」
キャスターの問いに、ほむらは首を振る。そのまま、背後の可奈美とアサシン___アカメの方を向いた。
「アサシン。この状況は、貴女の仕業ね」
銃口を向けられたアサシンは、微動だにしなかった。彼女にとっては、どうやら銃を突きつけられること自体、大した脅威にもならないらしい。
だがアサシンは、その赤い瞳でじっと見返すだけだった。
静かに、彼女は尋ねた。
「お前たちは、マスターを止めたいのか?」
「ええ。そうね」
ほむらは銃口を降ろさずに肯定する。
「まどかを危険な目に合わせるのなら、私も容赦しないわ。貴女もでしょう? 衛藤可奈美」
「う、うん……」
途中から傍観に徹していた可奈美も頷く。
ほむ
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