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Fate/WizarDragonknight
変質した中学校
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 可奈美が顎に手を当てたその時。
 突如として、上のフロアが爆発した。

「何?」

警戒した可奈美の前に落ちてきたのは、二つの目立つシルエットをした人型の怪物と、それを取り囲む無数の人型だった。
 『6』と『8』。長い髪が特徴の『6』と、巨大な四肢の『8』が、傷だらけの体をおこし、それぞれを守ろうとする無数の表情無き人々。
 だが、盾となった彼らを、『6』と『8』ごと焼き尽くすのは、黒い光線だった。彼らが飛んできたところから来たそれは、二人を守ろうとする人の化け物を一瞬で蒸発させ、狙いの二人にも重症を負わせる。
 爆炎から現れた、黒衣の女性。銀髪と赤目、四つの黒翼を生やした彼女は、静かに二体の怪物のもとへ降りてきた。

「……」

 可奈美を一瞬だけ視界に入れた彼女は、そのまま二人の敵へ向き合う。
 傍らに浮かぶ本がパラパラとめくられる。赤い瞳だけでその内容に目を走らせる彼女は、右手を掲げる。

「サンダーレイジ」

 彼女の言葉が引き金となり、黄色い閃光が迸る。放たれた小さな雷が発展し、二人の体を貫いた。
 霧散した二人を見届けた黒衣の天使は、そのまま可奈美へ視線を動かす。

「っ!」

 可奈美は反射的に千鳥を構える。だが黒衣の天使は、千鳥の刃先ではなく、その持ち手部分……令呪を凝視していた。

「マスター……」
「ということは、貴女も?」

 だが、黒衣の天使は問いに答えるより先に、攻撃に出た。
 再び放たれる、黒い光線。怪物たちを焼き尽くす威力を誇るそれへ、写シで対抗する。剣術の使い手である可奈美は、光線の中心をじっと見つめ、縦に両断した。
 巨大な太い柱が左右に分かれ、それぞれの方角に飛んでいく。赤黒の壁を抉ったそれが、その威力を物語る。

「貴女も、マスター? それとも、サーヴァント?」
「サーヴァント、キャスター。我々の願いのために、消えてもらう」

 そのサーヴァントは、そのまま身構える。

「キャスター……?」

 ハルトからもその名を耳にし、昨日ハルトやランサー陣営と戦った最強のサーヴァント。
 可奈美は、口角が吊り上がった。

「キャスター」

 そして、そんな彼女の頭上より、降ってきた声。
 白と紫の衣装をした、ロングヘアーの少女。無表情を絵にしたような彼女は、ひらりと地面に着地した。
 ラビットハウスで見たような顔だが、その少女は可奈美を……その令呪を視線で捉えていた。

「っ!」

 可奈美の千鳥が、銃弾を弾く。

「危ない! 何するの?」
「マスターならば殺す。そういうものでしょう?」
「……思い出した。暁美ほむらちゃん……だっけ? ハルトさんから聞いたことあるよ」
「貴女もマスターなら、聖杯戦争のルールだって分かって
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