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ソードアート・オンライン?もう一人の英雄?
五話 セルムブルグ
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く高価であり、とあるところに募金をしている僕等にとっては手が届かない所なんだ。
トコトコ進んでいるとキリトが両手を伸ばしながら深呼吸をし、言った。

「うーん、広いし人は少ないし、開放感あるなぁ」
「……右に同じ」
「僕もアクと同意見」
「なら君たちも引っ越せば」
「「「金が圧倒的に足りません」」」
肩をすくめ答えた僕等。するとキリトは表情を改め、遠慮がちに聞いた。
「……そりゃあそうと、本当に大丈夫なのか?さっきの……」
「……………」
多分クラディールともめた件の事だろう。

アスナはくるりと後ろを向くと俯いてブーツのかかとで地面をとんとん鳴らした。
「……わたし一人の時に何度か嫌なことがあったのは確かだけど、護衛なんて行き過ぎだわ」
そこら辺まで行った所でアクは女心がわかるのかうんうんと縦に首を振っている。
「要らないって言ったんだけど……ギルドの方針だから、って参謀職たちに押し切られちゃって……」
アスナはやや沈んだ声で話を続けた。
「昔は、団長が一人ずつ声を掛けて作った小規模ギルドだったのよ。でも人数がどんどん増えて、メンバーが入れ替わったりして……最強ギルドなんて言われ始めて頃から、なんだかおかしくなっちゃった」
言葉を切って振り向いたアスナはあの娘みたいに瞳にはどこかすがるような色が見えた。そういえば…あの娘、どうしているかな?生きてるかな?
はっとしたのはアスナの場の空気を切り替えるように明るい声だった。
「まあ、大したことじゃないから気にしなくてよし!早くいかないと日が暮れちゃうわ」
そう言って先陣をきっていくアスナの背中を追ったけど、彼女の背中はどこか悲しそうだった。
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