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戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第37節「君ト云ウ 音奏デ 尽キルマデ」
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槍撃に織り交ぜられた蹴りを受け、純は後退る。

「ならこいつを受けてみなッ!」

奏が投擲した槍が分裂、大量に複製され、純へと迫る。

〈STARDUST∞FOTON〉

「させるかぁぁぁぁぁッ!」

〈Zero×ディフェンダー〉

純の前面へと、シールドを中心にバリアが展開される。

真っ直ぐに向かってきた槍はバリアに防がれ、奏の手元へと戻っていく。

だが、奏はそこで更に大技を重ねる。
跳躍すると槍を巨大化させ、純へと向かって蹴り貫く構えを取ったのだ。

その姿は、翼の〈天ノ逆鱗〉とよく似ていた。

〈GRAVITY∞PAIN〉

面攻撃だった先程とは違い、大質量による一点集中攻撃……しかも上空から落下する勢いが乗った一撃は、アキレウスから展開されたバリアに亀裂を刻んでいく。

「ぐううう……ッ!」
「頑張るねぇ。だが……果たしていつまで保つかなッ!」
「おおおおおおおッ!」

槍の穂先が深く突き刺さっていくにつれて、バリアに亀裂が広がっていく。

このままでは貫かれる。そう確信した純は、両脚のジャッキを起動して膝を曲げる。

そしてバリアが突き破られた瞬間、純はジャッキが縮む勢いで跳躍した。

「ちッ……外したか」
「はぁ……はぁ……」

舌打ちする奏から少し離れた場所に着地し、純は息を整える。

「まあいい。これで分かったろ? あたしは見ての通りピンピンしてるんだ。寝惚けてちゃ楽しめないだろ?」
「楽しむ……何を?」
「おいおい、何言ってんだ。決まってんだろ?」

純の疑問に、奏はさも当然のように笑って答える。

「殺し合いだよ」
「ッ!?」

まるで、ゲームでも楽しんでいるかのような笑みと共に返された答え。
奏の変貌ぶりに、純は絶句した。

「命と命のやり取り……肌を焦がすほどのヒリヒリした感触ッ! 研ぎ澄ましたこの槍で敵を貫くこの感覚ッ! 血反吐吐いてギリギリまでやりあうこの快感ッ! 戦士として生きる者にとって、こいつは堪らないよなぁ?」
「何故だ……奏さん、あんたはそんな人じゃないだろッ! 翼さんと、あんなに楽しそうに唄っていたあんたはどこへ消えたッ!」
「──歌……? うた……うッ……!」

その言葉に、奏は一瞬頭を抑える。

(ッ!? 洗脳が……揺らいだ?)

だが、すぐに先程までの調子に戻ると、冷たい口調で言い放つ。

「……戦士に歌なんて必要ない。そんなもの、殺し合いの邪魔になるだけだ」
「奏さんッ!」
「歌ってる暇があったら、その分だけ技の冴えを、槍の鋭さを磨いてもっと沢山の敵を斃すべきだ。違うか?」
「違うッ! 俺達を鎧うこのギアは、歌で繋がる力の象徴ッ! 唄い奏でて力と束ねる、それが俺達シンフォギア装者
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