第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第30話 白の侍と黒の機士:前編
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るとパンパンと小型の花火のように弾けて衝撃を打ち込んでいった。
ひとしきり銃弾が妖夢に打ち込まれた後、彼女は思わず後ずさってしまった。
そして、妖夢ははあはあと息を荒げながら勇美を見据えて言った。
「……勇美さん、とんだ食わせ者ですね。追い詰められて意気消沈しているかと思わせておいて、こうも一転攻勢してくるなんて」
「ええ、何たってこれは『私が望んだ勝負』ですから、ちょっとの事ではへこたれてなんかいられませんって♪」
勇美はそう得意気に言った後、この勝負を見守っている依姫へと目配せしたのだ。
その瞬間、依姫ははっとなってしまった。
月の酒を盗んだ幽々子と一触即発になる……と見せかけた一芝居を打って、勇美を妖夢と戦わせる為の演技だったのであるが。
──どうやら一杯食わされたのは依姫の方であったようだ。この展開に持ち込む為に、勇美はわざと依姫の手の内で踊らされたように見せかけたのだった。
そして依姫は幽々子の方へと見やる。
「まさか貴方、この事を……」
「さあ、どうかしらね〜」
言いながら幽々子は白々しく扇子で口元を隠しながらころころと笑った。
「……」
やはりこの者はとんだ食わせ者だ。こうも二度も自分を欺くとは。そう依姫は思うしかなかったのだった。
ここで視点は勇美達に戻る。新たなスペルを発動した勇美であったが、まだ彼女の攻撃は終わってはいなかったのである。故に勇美は攻撃を再開する事とする。
「何勘違いしているんだ? まだ私の機関銃攻撃は終了してないわよ?」
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