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真・恋姫†無双〜俺の従姉は孫伯符〜
新兵器+仲間=忘れていたもの
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にしたコイツを舐めてもらっちゃあ困るぜ!』
「……大砲」

 それがあの石筒の名前らしい。弾を飛ばし、どんなに遠距離の敵でも一撃にて粉砕する最強の兵器。ある意味、投石器や弓よりもタチが悪い。石でできているのなら、壊すのも大変そうだし。
 いやはや、相も変わらずおもしろいことをしてくれるわね雹霞は。さすが私の惚れた男だけのことはあるわ。

「雪蓮、撤退よ! 早く来て!」
「はいはーい」

 第二射、三射と続けられる爆撃。すでに、連合軍の惨状は地獄絵図だった。烏合の衆もいいところ。兵達は逃げ惑い、阿鼻叫喚の図となっている。未知の物体に出会うと、人間と言うものはすぐに瓦解する。どこまでも台本通りにしか生きられないのが、私たち人間の難儀な所だ。
 叫び続ける親友に手を振り、軍に合流する。見事な敗戦だ。こんなに兵を集めておきながら、たった一台の新兵器に敗戦を喫するなんて。今頃袁紹のバカは歯噛みしている頃だろう。

「あっぱれよ、雹霞。でも、次は負けないわ」

 関の上で高笑いを繰り返す想い人に微笑みを向けつつも、私は次なる勝利を約束するのであった。





                   ☆





 大砲の効果によって連合軍は大部分が撤退。とりあえずの戦闘は勝利したというワケだ。

「やったな雹霞、大活躍やないか!」

 霞の姐さんが抱きついてくる。豊満な胸に顔が埋まり、呼吸困難に陥りかけるが、男としては最高の状況なので文句は言わないでおく。あぁ、柔らかいですよ姐さん。
 嬉しい悲鳴を上げつつも、大砲の調整を行ってくれているさんちゃんに声をかける。

「どう? 次も使えそうか?」
「後二、三発ですかね。本体部分があまり持ちそうにありません。やはり、強度が問題かと」
「まぁ所詮は模造品だからな……」

 俺のなけなしの知識で作ったなんちゃって大砲。火薬が大量に保管されていたことで制作を始めたコレだが、なんとか実戦投入できるまでには作り上げることができた。まだ長期性に難ありの中途半端な作品だが、ないよりはマシだろう。連合軍を撃退することもできたし。人間やっぱり未知のダメージには弱いなぁ。
 なにはともあれ、これでしばらくの時間稼ぎができるわけだ。兵も休養を取れるし、本隊に援軍を要請する時間も出来た。このまま行けば水関で勝負を決することもできるかもしれない。
 援軍妖精の手紙を書いて、伝達役の兵士に渡す。三日後くらいには届くだろう。戦っていうのは意外と準備に時間がかかるから、あちらさんもそう簡単には攻めて来れないはずだ。特に劉備陣営。恨みは無いけど、我慢してね?

「姐さん、今のうちに睡眠をとっておいてください。見張りは俺がやっときますんで」
「馬鹿、それならお前の方が休まんか
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