第六十二話 未知との接触
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
してくる。
「……来い!」
アニエスは後装ライフルを構え、デヴィットの命令を待った。
木々の間にあった茂みから、ひょっこりと毛むくじゃらの顔が現れ、こちらを見ていた
「……ゴクリ」
誰かが生唾を飲み込む音が聞こえた。
「……」
「……」
一瞬の沈黙。そして・・・・・・
「ヴオオォォォォ!!」
毛むくじゃらの顔が吼えると、木々の向こう側から一斉に咆哮が響き、3メイル程のバイソンの群れが捜索隊の篭もる壁へと突進してきた。
「う、牛!?」
「かまわん。撃てぇぇぇぇ〜〜〜!」
パパパパパパン!
と銃声が響き、先頭集団のバイソン達が血を噴き出し倒れた。だが『肉の壁』は止まらず捜索隊へと迫る。
「続けて撃て!」
待機していた別の民兵達が発砲し、バイソン達は血にまみれた。
一方のアニエスは、最新鋭の後装ライフルでバイソンを一頭づつ狙い撃った。
「敵が多すぎる!」
弱音を吐くアニエスに、同僚のジャックが声をかけた。
「弱音を吐く暇があるなら、敵を撃て。銃剣を突き立てろ」
「は、はい!」
優しさの欠片も無いジャックに、アニエスは逆に奮起したようで、腰に差した38口径リボルバーで応戦した。
コマンド隊屈指の銃の使い手のジャックは、『場違いな工芸品』のブローニングBARを的確にバイソンの頭部に撃ち込み戦果を上げていた。
一方のお調子者のヒューゴは、M1ガーランドを恐怖に歪んだ顔で乱射し一応の戦果を上げていた。
「あっ」
『ピーン』という音と共にM1ガーランドのクリップが飛び出た。
M1ガーランドは弾丸を全て撃ちつくすと、クリップが飛び出る構造になっている。
ヒューゴは素早く装填しようとしたが、手が滑って弾装を落としてしまった。
「援護します!」
アニエスが38口径リボルバーで援護をした。
「助かった!」
ヒューゴは落とした弾装を拾い手早く装填し戦線に加わった。アニエスらコマンド隊は隊員同士、相互に援護する事が板についていた。
「弾はたっぷり有るから、気にせず撃ちまくれ!」
『了解!』
先鋒だったバイソンに混じり、別の獣や亜人も混じり始めた。
ブタのような顔のオーク鬼がぶよぶよの腹を揺らし突進してきた。
「何なんだコイツら!」
ヒューゴが悲鳴を上げる。
「オーク鬼もコッチに居たんだな」
「ジャックさん、のん気な事を言わないで下さい」
「そうでもない。オーク鬼程度なら、何度もやり合っているから大して脅威ではない」
ジャックは弾切れのBARを地面に置き、愛用のウィンチェスターM70で次々とオーク鬼の頭を撃ち抜い
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ