"撃槍 ガングニール"
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「変身!」
『フレイム プリーズ』
赤い魔法陣がハルトの体を貫通し、火のウィザードとなる。
ソードガンを引っ張り出し、ハルトはファントムに斬りかかり、大きく退避させる。
「響ちゃん、それに二人とも! 逃げて!」
「逃がしませんよ。グールたち!」
ファントムの掛け声とともに、無数のグールたちが湧き出てくる。それらはカズマとアクアの逃げ道を塞ぐように聳え立つ。
「折角儚い夢からの落差で絶望させようと考えましたのに。邪魔してくれますね」
「ファントムの邪魔をするのが魔法使いだから。行くよ!」
『フレイム シューティングストライク』
ウィザードはジャンプで、カズマたちの頭上を取る。
そのまま炎の銃弾で、カズマたちを取り囲んでいたグールたちを灰塵に化す。
そのまま二人の前に着地した。その時、カズマが「おおっ! これだよこれ? 俺はこういうヒーローになりたかったんだ!」と言っているが、無視した。
ウィザードはそのまま、ファントムへ発砲。
「無駄ですよ」
無数の銀の銃弾の変則的な軌道へ、ファントムが吐き捨てる。そしてそれらはファントムに命中することなく、ウィザードに命中した。
「なに……?」
ウィザードは、ルビーのプロテクターに打ち込まれた銃弾に驚愕する。疑いもなく、ソードガンから発射された銃弾だった。
「どうして……?」
「私に飛び道具は通じませんよ」
「そうかい。なら……」
ウィザードはソードガンを剣にして、接近。斬りかかる。
「ふん! なかなかの手際ですね。ですが、当たらなければ全く意味ありませんね」
ファントムは簡単によけながら嗤う。ウィザードは仮面の下で苛立ちながら、ガムシャラにソードガンを振る。
「このっ!」
斬ではなく突き。それは今度こそファントムの胸元へ届く。
が、それは命中する寸前で、発生した空間の渦に呑まれる。
その渦の出口は、すぐ隣。コネクトと同じようなものが、ウィザードの肩へ直撃した。
「がっ!」
思わぬ反撃に、ウィザードは後ずさりする。ケラケラと笑うファントムは余裕そうに手を叩いた。
「私に近接攻撃もまた通じませんよ」
「じゃあどうしろってんだ……?」
ウィザードは、別の指輪を取り付ける。
『バインド プリーズ』
地面に出現した魔法陣より、鎖がファントムへ向かう。だがそれは、同じように空間の渦の中に消失。逆に、ウィザードを縛るように現れた。
「嘘だろ……?」
「ふふふ。他のファントムから、指輪の魔法使いのことは聞いていましたが、大したことありませんね。グールたち!」
「っ!」
バインドを解除したウィザードへ群がるグールたち。もう敵わないと分かって
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ