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【完結】RE: ハイスクール D×D +夜天の書(TS転生オリ主最強、アンチもあるよ?)
第4章 ???×夜天の書
第21話 TS転生オリ主最強アンチヒーローはやて
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さんとお母さんを助けて!お願い!」


 魔法のような奇跡を起こした力。
 一縷の希望を胸に精一杯祈るが、無情にも何も起こらなかった。
 落胆と、深い絶望が襲い掛かるが、気力で振り払う。
 ふう、息を吐いて、心を落ち着かせながら、再度、救急車を呼ぼうとして、


――――殺した化け物と似たような気配の接近を感知した。


(また僕たちを襲うつもりなの!?早く病院にいかないといけないのに!)


 同時に、先ほどまで感じていた気持ち。
 怒りと絶望と憎悪がない交ぜになった感情が鎌首をもたげる。
 暗い感情と焦る気持ちが、激しい衝動となって湧き上がる。
 邪魔するなら排除しなければならない。 
 そう思ったとき、殺されかかった記憶が蘇り、身体がぶるりと震える。


(いや、大丈夫。いまの僕なら、あんな化け物に負けるわけがない)


 震える身体を落ち着けようと深呼吸して、決意した。
 この奇跡のような力は、きっと神様が与えてくれたに違いない。
 両親が共に敬虔な信徒だった少女は、そう考えた。


「僕の……僕の家族を奪われてたまるか」


 家族を守りたい。
 その一心で、立ち向かう。
 なんとなくだが、力の使い方は、身体の中の石たちが教えてくれる。
 青白い光を纏ったまま、ジュエルシードの魔力で飛翔した。


「なっ!?」


 上空に飛び出た途端、光の玉――魔力弾で攻撃された。
 驚きとともに身をすくめるが、身体には傷一つない。
 辺りを見回すが、慣れない彼女は、飛ぶことで精一杯だった。
 どこだろう、と周囲を見回したところで。
 再度攻撃された。


 驚きの声をあげて、身をかばうが、やはり無傷だった。
 ほう、と安堵するとともに。
 攻撃された方向を見ると、飛翔する物体が一つ。
 絶叫とともに、接近してきた異形の仲間――魔王サーゼクス・ルシファーに挑みかかった。


「おまえもアイツの仲間か!!邪魔をするなああアッ!」


 本能で魔力の扱い方を悟り、力任せに、魔力の本流を放った。
 相手も応戦し、魔力を放ってくる。
 エネルギーのぶつかり合いが続く。
 初めての戦いで緊張する彼女にとって、永遠とも思える時間。
 だが。
 徐々に、こちらが押していく。


(やった、これで勝てる!)


 だが、ここに来て経験のなさが露呈した。
 まだ止めを刺す前なのにもかかわらず、肩の力を抜いてしまう。
 その隙を見計らったように。
 背後で、轟音が鳴り響く。


「えっ?」


 何事かと、視線を逸らした刹那。
 放出していた力が押し返され、光に包まれる。
 全身を焼き尽くすような痛みの中。
 気力を振り絞
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