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レーヴァティン
第百五十七話 完全破壊その四
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「こちらは助けるか」
「だから俺は無益な殺生はしないんだよ」
 久志は正の今の問いに真面目な顔で答えた。
「どんな奴でもな、切った奴は別にしてもな」
「そうじゃない奴はか」
「例えそれが敵でもな」
 その使者の首を切った者の方にいる者でもというのだ。
「そうするんだよ」
「そうするか」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「ここはな」
「降る奴がいればか」
「捕虜にするさ、けれどな」
 それでもとだ、久志はここでも真剣な顔で正に話した。
「まず確実にな」
「降る奴はいないな」
「これまでもいなかった、そしてこれが決戦だからな」 
 それだけにというのだ。
「戦うな」
「そうするな」
「まず一人も降らないな」
 これが久志の予想だった。
「それこそ死ぬまで戦うさ」
「そうだな、あの者達は」
「ああ、だからな」
 それはというのだ。
「もう徹底的に戦うさ」
「そうしていくな」
「それでも降る奴がいればな」
 その時はというのだ。
「そうするってことでな」
「戦っていくか」
「そういうことでな」
 こう言ってそうしてだった。
 久志はスパルタの街を囲む帝国軍に総攻撃を命じた、攻城兵器に大砲、術も使った文字通りの総攻撃だったが。
 城壁は堅固で塔も多く敵兵も強かった、反撃は尋常なものでなかった。
 反撃の砲撃で傍にいた兵達が吹き飛ばされる、久志はそれを観て言った。
「こんな反撃はじめてだな」
「そうですね」 
 源三もそれを観て言う。
「ここまでのものは」
「こっちが攻撃してきてもな」
「同じだけの勢いできますね」
「ああ、冗談抜きでな」
「これは苦戦しますね」
「城壁を破るだけでもな」
「大砲も多く」 
 また砲撃が来た、今度は源三の前で炸裂しやはり多くの兵が吹き飛ばされる。
「そのうえ銃や矢もです」
「どんどん来るな」
「数も戦意もです」
 そのどちらもというのだ。
「尋常なものではないです」
「そうだな、けれどな」
「それでもですね」
「ああ、このままな」
「数で押しますね」
「そうするな、幾ら反撃を仕掛けてきてもな」 
「数はこちらの方が上です」
「圧倒的にな、そしてな」
 それでというのだ。
「囲んでいるんだ」
「それならですね」
「押し潰すな、その主に攻める場所は」 
 そのポイントもだ、久志は話した。
「正門と裏門にな」
「しますか」
「ああ、その二つを重点的に攻めてな」 
 その様にしてとだ、久志はさらに話した。
「そこから攻め破るな」
「それでは」
「ああ、攻めるな」 
 こう言ってだった、久志は砲弾にも銃や矢にも臆することなく正門のところに行ってそうしてだった。
 自ら采配を振るった、彼は将兵達
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