暁 〜小説投稿サイト〜
黄金バット 第三十一話 星空を見たい人達へ
第二章

[8]前話
 そのうえで部員の人達に帰ろうと言おうとしました、ですがここで。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
「!?この笑い声は」
「まさか」
「ひょっとして」
 皆突如として聞こえてきた笑い声を聞いてでした。
 その声がした方を見ました、そこは学校の別の校舎の屋上でしたが。
 黄金バットがいました、黄金バットは両手を自分の腰の左右にそれぞれ置いて胸を張っています。そしてその場で高らかに笑っていました。
 そのうえで、です。夜空に向けてです。
 ステッキを出して右手に持って夜空を覆う雲の方に高々と向けました、するとステッキの先の宝石のところからです。
 眩い虹色の光が放たれて雲を撃ちました、すると。
 これまで夜空を覆っていた雲が奇麗に消えました、その先には晴れ渡った夜空つまり星空がありました。その星空を見てでした。
 天文学部の人達は大喜びでした、そしてです。 
 すぐに望遠鏡に集まりました、そのうえで久し振りの夜空と星達を見ようとしました、ですがここででした。
 皆夜空を晴れやかにしてくれた黄金バットにお礼を言おうと彼の方を見ました、そして皆で有り難うと言おうとしましたが。
 黄金バットは皆を右手で無言で制しました、そのうえで右手で夜空を指し示しました。すると皆黄金バットが何を言いたいのかわかりました。
「お礼はいいから」
「夜空を楽しめ」
「そうしろっていうんだ」
 黄金バットは彼等の言葉に今度は無言で頷きました、そしてです。
 何処かへとマントをたなびかせて飛び去っていきました、もう後には誰もいませんでした。
 天文学部の人達は黄金バットがいなくなったその校舎の屋上を暫く呆然と見ていました、ですが部長さんが皆に言いました。
「折角黄金バットが夜空を明るくしてくれたんだ」
「それならですね」
「僕達はですね」
「黄金バットのその好意を受けて」
 そうしてというのです。
「久し振りに夜空を見よう」
「そうですね」
「そうしましょう」
「その為にここに皆で来ましたし」
「黄金バットも晴れやかにしてくれたんですから」
 部員の皆も言いました。
「ここはそうしましょう」
「久し振りの夜空ですし」
「それなら」
「心ゆくまで楽しもう」
 部長は皆にまた言いました、そうしてでした。
 夜空を晴れやかにしてくれた黄金バットに心から感謝しつつ夜空を見ました、久し振りに見る夜空はとても奇麗で星空が大好きな彼等を心から楽しませてくれました。


黄金バット  第三十一話   完


               2019・11・3
[8]前話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ