コエムシ
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ぐんぐん加速し、すぐにハリケーンでも追いつけない速度になっていく。
スピードだけでは決して勝てない。ハリケーンでのスピード対決を諦めたウィザードは、エメラルドではなくサファイアを取り付ける。
『ウォーター プリーズ』
頭上にかざした手より、青の魔法陣が生成。
『スイ〜スイ〜スイ〜』
ウォータースタイルのウィザードの登場とともに、潮だまりの水たちは飛びはねる。
「まだ大して使ったことないけど、止む無し!」
即座にウィザードは、新しい指輪を中指に入れる。
『チョーイイネ ブリザード サイコー』
発生した魔法陣が帯びるのは冷気。それを地面に押し当てると、岩礁が氷河となった。
「可奈美ちゃんごめん! ちょっと足場悪くなるよ! ちょっと離れて!」
「これはちょっととは言わないよ!」
氷の足場に足を取られ、しりもちをついている可奈美が怒鳴っている。
だが、同じことがダークカブトにも起こっている。
彼の足場が凍り付いており、身動きを取れないでいた。
「今だ!」
『ウォーター スラッシュストライク』
ソードガンに青い魔法が集っていく。水を凝縮したその刃で、ダークカブトへ斬りかかる。
だが、足元だけしか凍っていないことが、ダークカブトの行動を許してしまった。
ダークカブトは、丁度凍った部分の境。ベルトの上の部分のボタンを押す。ベルトのカブトムシの右足部分のボタンを、順番に押していく。
『123』
「ライダーキック」
『ライダーキック』
カブトムシから、ダークカブトの言葉が復唱された。カブトムシから放出されたタキオンエネルギーがその黒い角に登り、右足に降りていく。
瞬間、ダークカブトの足元の氷が粉々になる。
だが、すでに刃はダークカブトの目と鼻の先。
勝った。ウィザードが仮面の下で確信したその時。
『クロック アップ』
ダークカブトの右腰。そこのスイッチを押すことにより、無情な音声が流れた。
刹那。
全身を襲う痛みとともに、ウィザードは……ハルトは、潮だまりの中に落下した。
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