暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
コエムシ
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ああ、オレ様って慈悲深い良い奴』

 ダークカブトと紹介されたその処刑人は、現れた岩場から飛び降りる。ハルトと可奈美と同じ地平で、ゆったりと歩いてくる。
 彼は静かに、こちらを指差す。

「行くよ」

 彼はそのままこちらへ突撃、ハルトに殴りかかる。
 ハルトはそれを避けて、ドライバーオンの指輪で銀のベルトを出現させる。

「可奈美ちゃん!」
「分かってる!」

 可奈美はすでに抜刀し、全身を写シの光で纏わせる。
 それと同時に、ハンドオーサーを操作し、変身待機状態にする。

『シャバドゥビダッチヘンシーン シャバドゥビダッチヘンシーン』
「変身!」
『フレイム プリーズ』

 いつものように、左手を横に真っ直ぐ伸ばす。炎の魔法陣が通過し、火のウィザードとなる。

「やるしかない!」

 ウィザーソードガンを構えた瞬間、ダークカブトが躍り出る。
 ダークカブトは、ウィザーソードガンと千鳥、二つの刃物をその短刀だけで防いでいた。ソードガンを受け止めた直後、千鳥を空いた左手で受け流し、そのまま可奈美の肩へチョップ。即座にその右手で、ウィザードを殴り飛ばす。

「っ!」

 すぐに立ち上がったウィザードは、膝で体を支える。

『ルパッチマジックタッチゴー ルパッチマジックタッチゴー』

 新たな指輪を取り、読み込ませた。

『コネクト プリーズ』

 コネクトとは、空間の彎曲。普段物を取り出しているのは、その副産物に過ぎない。
 つまり、コネクトを攻撃に転用すれば、
 ダークカブトの背後から、ソードガンの刃だけを出現させ、攻撃させることもできる。
 ダークカブトは怯む。だが、それを繰り返すうちに、だんだん順応し、どこからの攻撃も防げるようになっていった。

「もうだめか……」

 ウィザードはコネクトリングを外す。

『バインド プリーズ』

 次の出し物は、無数の鎖。常日頃よりウィザードが主力として使う魔法だが、ダークカブトはその全てを見切り、斬り落としていた。

「こいつ……強い!」

 さらにダークカブトは、ウィザードに肉薄してくる。
 ウィザードはサラサラと音を鳴らすソードガンを振り回しながら、その刃をダークカブトへ突き立てる。
 そのまま、ウィザードとダークカブトは並走しながら斬り合う。
 だが、ダークカブトの動きはウィザードのそれよりも大きく離されている。
 フレイムのままではスピードが大きく劣る。
 ウィザードはハンドオーサーを操作し、指輪をルビーからエメラルドへ取り換える。
 だが、ダークカブトの速度はだんだんウィザードでは追いつけないほどになっていった。横凪の斬撃、不意打ちの突き、全体重を乗せた突き刺し。

「速い!」

 
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ