VS 可奈美
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互いに斬りかかりながら、炎の魔法陣を潜る。
微熱を感じながら、ハルトはウィザードへ、可奈美は写しの霊体へ変化していく。
『ルパッチマジックタッチゴー ルパッチマジックタッチゴー』
右手でハンドオーサーを動かし、ベルトを起動。速攻で指輪を読み込ませる。
『ビッグ プリーズ』
魔法陣から伸ばした手が巨大化し、可奈美を圧し飛ばす。
地面を転がった可奈美は、それでも問題なさそうに再起した。
「へえ……一応生身では大怪我するレベルでやったんだけど」
「これぐらいなら、写シでも問題ないから。魔法を活かした剣術、もっと見せて!」
「へえ。じゃあ、お望み通り」
『バインド プリーズ』
魔法陣に手を突っ込む。魔法陣から発生した鎖が、蛇のように可奈美を襲う。
だが、それらの鎖を一閃で斬り伏せた可奈美は、そのままウィザードと切り結ぶ。
「だったら……これだ!」
『エクステンド プリーズ』
距離を取り、次の指輪を選択。
延長を意味する魔法。それはウィザードの腕へ、伸縮自在な動きを可能とした。可奈美の上下左右、多面的な方角からの攻撃。
対人を主戦場としてきたであろう彼女には未経験であろう空間からの攻撃だったが、可奈美はその全てを千鳥で防いでいた。
「……もう、驚き通り越して呆れてきたよ」
「ありがとう! じゃあ、次は?」
「卑怯とか言わないでね」
可奈美の横凪を回避したウィザードは、ソードガンを銃にして発砲。
魔力が込められた銀の銃弾。それぞれが別々の軌道を見せ、それが前後左右、あらゆる角度から可奈美を襲う。
しかし、それらを全て見切った可奈美は、その全てを斬り捨てた。彼女の足元に、銀の残骸が勢いなく零れる。
「……嘘でしょ」
「ホントだよ!」
可奈美は再び身構える。
そして、彼女の姿が消えた。
「え?」
その瞬間、ウィザードの体より火花が散る。
「うわっ!」
驚きながら、地面を転がるウィザード。
目の前に現れた可奈美を見上げて、思わずつぶやいた。
「今の……高速移動?」
「普通の高速移動とはちょっと違うかな。これ、迅位っていうんだけど」
「迅位?」
可奈美は、自らの刀をかざす。
「御刀からの力だよ。これがあると、私たちが本来いる現世(うつしよ)とは別の世界からの高速移動能力が得られるんだよ」
再び可奈美の姿が迅位により加速する。
「こんなふうに!」
再びの斬りかかり。ウィザードはソードガンで防ごうとするが、彼女の素早い斬撃はそれをすり抜けてくる。
『ディフェンド プリーズ』
しかし、ある時。ウィザードを守る魔法陣により、可奈美
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