VS 可奈美
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に当たり前の口調だった。
可奈美の言葉が理解できないハルトは、眉をひそめる。
「立ち合い?」
「うん。……そう、立ち合い!」
身を乗り出す彼女は、勢いよく告げた。
「剣を交えば、その人が本当に悪いかどうか分かるんだよ! だから、早くやろう!」
「ごめん。言っている意味が分からない。まどかちゃん分かる?」
「私にも何が何やら」
まどかも首を振った。
可奈美はじれったそうに、
「とにかく、勝負してみれば分かる! それで、ハルトさんが本当に悪い人じゃないってわかれば、私も手を出さないから。ね?」
これから戦おう。つまり、命がけのチャンバラをしようということだ。
それなのに可奈美の顔は、まるでこれから遊ぼうというような笑顔だった。
「ねえ、可奈美ちゃん。今日見た中で一番いい顔な気がするんだけど」
「大丈夫だよ! それより、早く始めよう! 普段さっきみたいな怪物と戦っているんでしょ? 刀使とかとはまた違う打ち合いができるんでしょ?」
「何を言っているのかさっぱり分かんない。……とにかく、戦えばいいんでしょ?」
「そう! やろう!」
「……本気でやるよ」
「当然!」
可奈美は勢いよく返事をした。
そして、ハルトは可奈美へ駆け出し、斬りかかる。
それに対し、千鳥が一閃、ウィザーソードガンを切り結んだ。
ハルトと可奈美は、そのまま斬り合いに突入する。
これまで、無数のファントムを牽制してきた、ハルトの斬撃。それら全ては、可奈美の刀に阻まれ、逸らされ、避けられる。
斬り合いながら、互いに移動。その間、彼女の刀捌きに舌を巻いていた。
「一体、どれだけやってきたんだ……? この刀の使い方、普通の女の子のレベルじゃない……」
「それなりの修羅場は潜ってきたつもりだからね!」
彼女の刃先がハルトに迫るたびに、冷や汗が流れる。
受けて流す。そんな新陰流の刀使いからは一転、攻めに転じた彼女の動きは、防ぐだけで精一杯だった。
「っ!」
『ディフェンド プリーズ』
日本刀が、魔法陣の防御を斬り破る。
一瞬でも遅かったら、魔法陣ではなくハルトが真二つになっていた。
「ヤバい……明らかにそっちの方が技量上だよ……」
「ありがとう! でも、そっちもまだ見てないでしょ? もっと本気の立ち合いをしよう?」
つばぜり合いになり、可奈美との力比べになる。その時、ハルトは右手でベルトをかざす。
『ドライバーオン』
『シャバドゥビダッチヘンシーン シャバドゥビダッチヘンシーン』
「……分かった。こっちも本気でやらせてもらうよ」
「いいよ。もともと、そのつもりだったし!」
「……変身!」
「写シ!」
『フレイム プリーズ』
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