第二章
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真白は母が作ってくれたココアをその母と共に飲んだ、彼女にとって飲みもののココアもかけがえのないものだった。そんな中で。
ある初夏の日学校から帰ると真白は母にすぐに言った。
「今からお散歩行くわね」
「お天気悪いから気をつけてね」
「ええ、ココアに合羽着せて」
犬用のそれをというのだ。
「それからね」
「行くのね」
「そうするわ」
「それで帰ったらよね」
「ココアの身体拭くから」
河童を着せても濡れる部分は濡れる、だからそうするのだ。
「そうするから」
「そう、じゃあね」
「ええ、今から行ってくるわね」
今にも降りそうだがというのだ。
「そうするわね」
「それじゃあね」
こう言ってだ、そうしてだった。
真白はココアを連れて散歩に行った、最初から合羽を着せて用心はしていたそして危惧していた通りに。
雨は降った、この時真白は用心していてよかったと思った、だが雨は強く傘をさしていた彼女も雨に濡れてしまい。
散歩が終わった時は彼女もココアも濡れていた、それで家に帰ると母に言われた。
「すぐにお風呂に入りなさい」
「まずはココアの身体拭いて」
真白は母に濡れたまま答えた。
「それからね」
「風邪ひくわよ」
「ココアを拭いたらすぐに入るから」
それで身体を温めるというのだ。
「まずはね」
「ココアね」
「ええ、拭いてあげるわ」
「ココアはお母さんが拭くから」
母は娘にこう言った。
「だからね」
「お風呂?」
「早く入らないと風邪ひくわよ」
「そんなに濡れてないわよ」
「油断大敵よ、早く入りなさい」
「それじゃあ」
真白は母の言葉に頷いてだった。
そうしてお風呂場に向かって風呂で温まった、そしてだった。
お風呂から上がるとココアをしっかりと拭いた母に言った。
「ココア飲むわね」
「お散歩が終わったからよね」
「ええ、それにお風呂で温まったけれど」
それだけでなくというのだ。
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