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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
コラボ章-様々なサーヴァントとマスター…そして性癖。-
のんべえとへべれけと零れた真実
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て僕がいつも花魁を着てるかって?大事な人にこの服を褒められたからですよ。僕には花魁姿がとっても似合うって。だから着てるんです。それに…」
「それに?」
「ずっと着てれば…見つけてもらうための"目印"にもなりますから…。」
「目印…ですか?」
「おっと、これ以上はだめですよ探偵さん。これから先はお得意の推理で解いてみてください。」
まぁ話を誤魔化されて、最後まで聞くことは出来なかったんだけどな。
?
翌朝。
カーテンの隙間から朝陽が差し込む中、寝静まっているマキの元へ何かが這い寄ってきた。
黒く、丸い物体。
やがてそれは彼の顔まで接近すると、一本の触手でぺちぺちと頬を叩き始めた。
「う…うん?」
薄目を開けるマキ。
目の前にいる黒い物体…もといタコのような生き物を見て驚きの表情はしなかった。
何故なら、このタコらしき生物は元からマキと一緒に暮らしているからだ。
「お、おはようとと様…いった。」
起き上がり、二日酔いから来る頭痛に頭をおさえて顔をしかめる。
するととと様と呼ばれたタコの生物は身ぶり手振りをし、彼に何か伝えようとしている。
「意地悪そうな男とメガネをかけた女の人が?あ、もしかして探偵さんかな?」
「…。」
「うん…そうなんだ。運んできてくれたんだ。」
タコは言葉を発さない。
だがマキはまるでそのタコと意思の疎通が出来ているようだった。
「後でお礼言わなきゃね。」
ずれた花魁を着直し、カーテンをあける。
「ねぇ、とと様。」
「…。」
「やっぱり見つからなかったよ。」
「…。」
「うん、分かってる…。」
見つからなかった。
その言葉に、タコは心配そうな視線を向けた。
「ここにはいない。だからそろそろこの町から出ていこうと思うんだ。」
「…。」
「大丈夫だよ。例え見つからなくても、僕一人でもやるつもりだから。」
「…。」
「それじゃあシャワー浴びてくるね。朝御飯はそれから作るから。」
何かを言いたそうなタコ。
だがマキはそれから逃げるように浴室へと向かってしまった。
「そうだ…決めたんだ。例え見つからなかったとしても…。」
マキの心には、何かの固い意志があった。
「お栄ちゃんがいなくったって…"葛城財団"は僕が必ず潰すんだ…!」
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