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【完結】RE: ハイスクール D×D +夜天の書(TS転生オリ主最強、アンチもあるよ?)
第3章 奪われし聖なる剣
第16話 善悪の彼岸
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 やっと解明できて、すっきりした気分だよ」


 一緒に暮らしているからわかる。
 はやては、誰よりも、何よりも家族を大切にしている。
 些細なことでも笑い、泣き、喜び、悲しむ。
 はやてが居るからこそ、あたしたちは今のような生活を手に入れた。
 みんなで家族はつくるもの、と彼女はいつも言っている。
 けれども、はやての存在が、ずっと家族の中心となり、支えになっていたと思う。
 他の皆も同じように思っているだろう。


――――ヴィータの知る八神はやては、明るく快活な子どもだった。


「――ボクは、願いを叶えなければならない。
 心情的にもそうだし、他に手段がないのも理由だ」


 はやてがあたしに与えてくれたものは多い。
 いつだったろうか。
 なぜ家族をそこまで大事にするのか、と尋ねたことがある。
 まだ出会ってから日が浅く、戸惑うことが多かった頃の話だ。
 彼女は、不思議そうな顔をしたあとで、にっこりと笑って教えてくれた。


『家族がいればね。
 嬉しいことがあれば、一緒に喜べる。
 喜びを分かち合うことで、何倍にも大きくなるんだ。
 悲しいことがあれば、一緒に悲しめる。
 悲しみを分け合うことで、何倍にも小さくなるんだ』


 彼女は、なおも嬉しそうに言葉を紡ぐ。


『寂しければ、側にいる。
 辛いことがあれば、頼ることが出来る。
 困ったことがあれば、相談できる』


 そして、最後に苦笑しながら、締めくくる。


『まあ、あくまでボクが理想とする家族を語っただけなのだけれどね。
 けれども、皆と一緒なら、きっと素敵な家族になれると思うんだ。
 だから――』


(――いっしょに家族をつくっていこう、ヴィータ姉、か。そういえば、このとき初めて姉って呼ばれたんだっけか)


――――ヴィータの知る八神はやては、大人びているがどこか抜けている妹分だった。


「――以上だ。ボクの進むべき道は、初めから決まっていた。
 気づくのがずいぶんと遅れてしまったけれどね。
 だから、これからのどうするべきか。
 みんなの意見を聞きたい」


 はやてと会ってから、もう7年以上経つ。
 楽しいこと、苦しいこと、嬉しいこと、悲しいこと。
 いろいろあったが、全てひっくるめて、とても大切で、素晴らしい思い出だった。
 父母の過去と、自らの秘密について、語り終えたはやては、今もなお無表情だ。
 けれども。
 姉貴分の眼はごまかせない。


「それよりも、はやてはどうしたいんだ?
 自分の答えはもうでている、って顔しているぜ。
 素直に白状しろよ――――あたしたちは家族だろ?」


 驚いた顔をして、こちらを見るはやてを
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