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ドリトル先生の競馬
第五幕その二

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「だって花火は絶対にはじまるんだし」
「この天気なら大丈夫よ」
 ガブガブははっきりと言いました。
「いい花火が見られるわ」
「日本は花火もいいから」
 ジップも楽しみにしています。
「どうしても待ちきれないけれどね」
「待つ間は食べればいいんだよ」
 ダブダブの解決案は彼らしいものでした。
「それでね」
「そうそう、花火がはじまるまで少し時間があるし」
 王子は御神酒を飲んでいます、執事さんが大量にそれこそ樽一つ分のものを持って来てくれていてそれを飲んでいます。
「ゆっくりと待てばいいんだよ」
「皆焦ることはないよ」
 先生はお好み焼きを食べつつ皆にお話しました。
「花火も絶対にはじまるんだし」
「だからだね」
「それでだね」
「今はだね」
「楽しく飲んで」
「食べていればいいんだね」
「そうだよ、折角だからね」
 こう言いつつ先生は今度は御神酒を飲みました、清酒のそれもとても美味しいです。
「そうしていればいいんだよ」
「焦らないで」
「そうしてだね」
「楽しんでいればいいね」
「ここは」
「そうだよ、お酒も出店の食べものもいいしね」
「いか焼きいいですね」
 トミーはそちらを食べています、小麦粉と卵の生地の中に烏賊を入れていてお好み焼きみたいに焼いてソースをかけたそれをです。
「僕これが好きなんです」
「関西っていか焼き二つあるけれどね」
「そのいか焼きといかの姿焼きだね」
「そちらも美味しいんだよね」
「僕達も買ってるしね」
「いや、烏賊は」
 ここで言ったのは先生でした。
「こうした時も美味しいからね」
「そうだよね」
「イギリスでは食べられるのってことからのものだけれど」
「日本じゃよく食べて」
「それで美味しいからね」
「こうしてお酒を飲みつつ食べて」
 そしてというのです。
「楽しめるものでもあるよ」
「そうだね、ただいか焼きって二つあるね」
「そうだよね」
「小麦粉に入れて焼くのとね」
「丸ごと焼くのとね」
「両方あるよね」
「これは関西のことでね」
 それでとです、先生は皆にこのこともお話しました。
「他の地域では違うんだ」
「そうなんだ」
「いか焼きっていっても一つなんだ」
「一つしかないんだ」
「いかの姿焼きがいか焼きで」
 関西以外の地域ではというのです。
「生地を使ったいか焼きはないんだよ」
「成程ね」
「そうだったんだ」
「いか焼きは僕達が今いる関西のことで」
「他の地域ではなんだ」
「違ったんだ」
 皆はそのことを聞いてしみじみと思いました。
 そのうえで先生にこんなことを言いました。
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