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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第33話:後始末のイリュージョン
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ある颯人に、奏も釣られて笑みを浮かべる。

 奏が笑みを浮かべたのを見て、颯人は満足そうに周囲を見渡した。

「しっかし、すげぇ爆発だったな。見ろ、周りに残ってたノイズが皆居なくなっちまいやがった」

 そう言えば、と奏は改めて辺りを見渡し、文字通り綺麗さっぱりノイズが居なくなった周囲の様子にデュランダルの力を再認識した。

「ホント、よく無事だったよね颯人」
「まぁな」

 デュランダルとガングニール、2つの力の間に挟まれてピンピンしている颯人に呆れ半分安堵半分と言った様子の奏。

 颯人がそれに得意げに鼻を鳴らしていると、弦十郎達がやって来た。彼の腕には未だ気を失っている響が抱えられている。

「2人とも、無事か!」
「あぁ旦那。ご覧の通り」
「ピンピンよ!」

 2人を心配した弦十郎だったが、大事なさそうだと分かって安堵の溜め息を吐く。

 全員の無事が分かり、デュランダルも無事確保で来たところで今度は事後処理が待っていた。

 まずデュランダルだが、移送は中断しこのまま持ち帰ることになった。移送先の記憶の遺跡が襲撃を受けた上に、そもそも移送どころではなくなったのだから致し方ない。

 またクリスと透だが、2人の姿は気が付いたらなくなっていた。恐らく爆発後のごたごたの間に逃げられたのだろう。

 その他、殉職した護衛に参加した者達の確認――生き残っている者が居ないか――等があったが、それ以上に厄介な問題があった。

 颯人達に倒され、戦闘不能になった魔法使い達の処遇である。メデューサ達は倒されたメイジを回収していかなかったのだ。
 残りの魔力の関係か、状況的に余裕が無かったのか、とにかく今回の戦闘では合計3人の魔法使いが奇跡的にノイズに分解されることも無く取り残されていた。

 戦闘不能になった魔法使いは全部で7人の筈だが、残りの4人は動けない所をノイズに分解されたらしい。洗脳され戦わされた挙句ノイズに分解されその生涯を終えた、被害者とも言えるメイジ達に奏達は憐れみを感じずにはいられなかった。

 さて、この残った魔法使い達をどうするか? 弦十郎はこのまま本部に連行しようと考えたが、颯人がそれに待ったを掛けた。

「このまま連れてったら魔力が回復した時派手に暴れるよ」
「それは……そうか、彼らは洗脳されているんだったな」

 こうなると迂闊に連行する事も出来なかった。下っ端魔法使いの彼らは尋問で口を割るようなことは絶対無いし、魔法で洗脳されている以上医学的に洗脳を解くことも出来ない。

 本格的に彼らの処遇に弦十郎が頭を抱えそうになったが、それに対する解決手段を颯人は持ち合わせていた。

「そこは俺に任せてよ」
「何か方法があるのか?」
「餅は餅屋、魔法は魔法使い
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