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ロックマンZXO〜破壊神のロックマン〜
第三十一話 モデルVの正体
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「「いいえ、何も…」」

「…?それよりプレリー、早く話を聞かせてくれよ」

どことなく顔が赤いプレリーにヴァンはここに呼んだ理由であるデータディスクの内容を語り始めた。

「コホン…一枚目のデータディスクはモデルVの正体についてのレポートよ…数百年前の戦争の時…世界の全てを支配しようとした一人の男がいたの。彼は野望を果たすべく、宇宙にラグナロクと呼ばれる巨大な要塞を作り、自らもその一部となって融合して…お兄ちゃんに戦いを挑み…そして敗れたの。」

「それが以前プレリーが言っていたプレリーのお兄さんの最後の戦いか」

プレリーが話してくれた昔話で、プレリーの“お兄ちゃん”が最後の戦いで消息不明となったと言っていたが、最後の戦いがそれなのだとヴァンは悟った。
 
「ええ、お兄ちゃんが一部と融合した男を倒したことでラグナロクは崩壊して、その破片は流れ星となり世界中に降り注いだ…その時の光景は私も覚えているわ」

「それじゃあ、モデルVは…」

モデルVの金属部分の基となった物に気付いたエール。

「そう、その男の意志が宿ったラグナロクの破片…それがモデルVだったのよ。」

それを聞いたヴァンは嫌な予感を感じた。

降り注いだ破片が一つだけとは限らない…もしかしたら…。
 
「そしてお姉ちゃんはモデルVに対抗するためその研究データを基に、お兄ちゃんを含めた英雄達の力を収めたライブメタルを作って…」

「作って…その後は?」

「分からない……このディスクの内容はここで終わっていたから…二枚目に続きがあるのかもしれないし…」

ヴァンが続きを促そうとするがプレリーの表情は暗く、首を横に振った。

「そう…なんだ…ねえ、モデルX、モデルZや他のみんなもプレリーのお姉さんのこと知らないの?」

「…ごめん、何も覚えていない…僕らが作られた直後の記憶データは消されているんだ…」

「俺も初代司令官については人間であり、俺達を作った存在であることしか知らない…後は俺達全員が感覚的にあいつの人となりを覚えているくらいだ」

エールの問いにモデルXが申し訳なさそうに言う。

一番初代司令官との繋がりが深いプレリーの“お兄ちゃん”が基となったモデルZでさえ感覚的にしか覚えていないと言う。

これでは他のライブメタル達の答えも期待出来ないだろう。

「残るデータディスクの修復を待つしかないってことか」

「ええ、でもお姉ちゃんはきっとどこかで生きてる…私はお姉ちゃんを信じるわ…お姉ちゃんならきっと…最後の最後まで諦めたりなんてしないだろうから」

「司令官…」

ジルウェはそれを聞いて、本当にプレリーは強い人だと思う。

本当なら今すぐにでも初代司令官の捜索に行きたいだろうに
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