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ペルソナ3 幻影少女
中編
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にはどうしても人手が必要だ。
タルタロスの迷宮は、訪れるたびにその内部構造を変化させる。昨夜、真田が消えたのと同じフロアに入っても、消えた場所を特定することは困難だ。
しかも、タルタロスにはシャドウが徘徊している。出会えば戦闘もしないわけにはいかない。
戦闘時のことも考えて4人ずつの2チームで動くことにした。
リミットまで1時間。あせって探すが、時間はどんどん過ぎていく。
『彼女』のチームも、極力 戦闘を回避しながら、しらみつぶしに迷宮を進んでいた。
しばらく探索を続けたところで、ふいにアイギスが足を止めた。
「ここに何かあります。」
「何かって?」と『彼女』が訊く。
「何も見えませんけど・・。」
天田があたりを見まわして不思議そうな顔で言う。
「どう言ったらいいか・・・私のセンサーが何か歪みのようなものを捉えているであります。」
アイギスが何もない場所を凝視しながら言った。
「歪み?」荒垣が眉をひそめる。
「ここに別の空間への入り口があるっていうこと?」
そう言いながら、『彼女』はその位置に手を伸ばしてみたが、なにも異常は感じられない。
「だとして、どうすりゃいいんだ。」
荒垣がいら立ったように頭を抱えた。
(どうすればいいの? テオ。何とかして!)
『彼女』が心の中でつぶやく。
「ともかくここがどこかに繋がってるかもしれないんだな。」
荒垣が確認するようにアイギスに言った。
そしてその前に立つと、「おい、アキ!! そこにいるのか。アキ!!」と大声で呼びかけた。
「荒垣さん・・・」
みんなが驚いて荒垣に視線を集中させる。
「聞こえねーのか。アキ!!!」
荒垣が必死の形相で叫ぶ。
「美紀、お前なのか? アキを連れてったのか? 俺もそっちに行く。ここを開けろ。聞こえるか。美紀!!!」

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