第2章:奔走
第10話 『集いし想い』
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こと共にCiRCLEのカフェテラスを訪れる燐子。
そこには、2人をここへ呼び出した洸夜の姿が既にあった。
そんな洸夜はやってきた2人に気がつき、2人に手を振る。
「コウ兄……どうしたの?」
洸夜の向かい側に座りながら、あこは尋ねる。
「悪いな……急に呼び出したりして」
「それは……全然……」
「で、呼んだ理由だが……」
一つ目を瞑り、呼吸を整えた洸夜は再度口を開く。
「2人の……意思を聞かせて欲しい」
「あこ達の……」
「意思……」
「ああ。2人が……Roseliaを続けたいかどうか」
真っ直ぐな瞳で2人を見据える洸夜に対し、あこがすぐさま口を開く。
「あこは続けたい! だって、あのあことりんりんを含めた5人で『カッコいい』を目指すって決めたから!」
「あこちゃん……」
そう呟き俯いた燐子は、僅かの後に顔を上げる。
「わ、私も……Roseliaを……続けたいです……」
「それが……2人の意思なんだな」
洸夜の言葉に頷く2人。
それを見た洸夜は、大きく息を吐く。
「分かった。それだけわかれば十分」
「十分ってどういうこと?」
首を傾げるあこに洸夜は答える。
「俺がしっかりと動く理由ができたってこと」
「無かったら動かなかったの?」
「ああ。やるのは俺じゃなくて、5人次第なわけだからな」
そこで言葉を切った洸夜は、『で』と告げて話を進める。
「その上で、あこにこれを渡しておく」
「あこに……?」
「ああ」
そう言って、トークアプリのあことのトーク画面に1つの動画を送る。
「これは……多分……5人が進むために必要なもの。タイミングとかは全部あこに任せる」
「どうしてあこに……」
「どうしてかって?」
ニッ、と笑った洸夜はあこに告げる。
「あの時、真っ先に続けたいって言ったのは紛れもなくあこだからだよ。だからこうして、あこに頼んでるんだ。やってくれるか?」
少し考え込んだ後、顔をあげたあこは頷く。
「うん。わかった」
「宜しくな。燐子、あこを手伝ってあげて」
「はい……!」
そう告げて、席を立つ洸夜。
「この後、まだ用事があるから失礼するよ」
そう言い残し、洸夜はその場を後にする。
「さて……帰って考えるか……」
この後の動きをどうするかを家に戻り考えることにした洸夜。
そう思い踵を返した瞬間だった。
「「……あ」」
リサと鉢合わせるのだった???
場所は変わってファーストフード店。
そこには、同じ席に座る洸夜とリサの姿があった。
だが、何か話すと言ったこともなく、お互いに無言のままである。
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