第二十七話 データディスクの奪還
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いたのね。この国の人々が知ったら大変なことになってしまう…』
この国の中心はセルパン・カンパニーだ。
その社長であるセルパンの正体を知ってしまえば確実に大混乱を招いてしまうだろう。
『データディスクはミッションレポートと一緒にこっちに送って、このデータは…まだ公開するのは危険だわ』
「ああ、そうしてくれ…取り敢えず、ここから出ようエール…どうしたエール?」
このデータは最低でも全てを片付けてから公開すべきだろう。
立ち上がってエリアAのトランスサーバーに戻ろうとしたが、エールは思い詰めたような表情を浮かべていた。
「あ、ごめん…セルパンもアタシ達と同じようにイレギュラーに襲われて生き残っていた…もしかしたら…アタシもセルパンみたいになってしまうかもしれないってことなんじゃ…痛っ!?」
馬鹿なことを言うエールにヴァンはチョップを頭に叩き込んだ。
オメガナックルのエネルギーも込められていたので、かなりの威力があったのか痛みに思わず頭を押さえたまま屈んでしまうエール。
「馬鹿」
「痛たたた…いきなり何すんの!?」
涙目でヴァンに掴みかかるエールにヴァンは溜め息を吐いた。
「お前こそ何してるんだよ馬鹿」
「ま、また馬鹿って言ったわね!?」
殴りかかるエールだが、ヴァンにかわされてしまう。
「お前がセルパンみたいになるわけないだろ。お前はお人好しで頑固で時々憎たらしい俺の幼なじみだ。お前のことは誰よりも知ってる自信がある。お前がお前である限り、お前はセルパンみたいにならないさ……寧ろお前がセルパンだったら、こんなややこしいことになってないって」
「ヴァン……って、それ!どういう意味!?それから憎たらしいって何!?」
「ああ、それは俺はお前が憎いからだよ」
「え!?」
『ヴァ、ヴァン!?』
『おい、ヴァン…それって…』
まさかのエールが憎い発言にエールとプレリー、ジルウェの声と表情に緊張が走る。
「………運び屋時代、俺が重たい荷物を運んでる時に背中を叩いたりとかの悪戯してくるわ…」
「『『え?』』」
「……他には夏の暑い日の中、俺が汗だくで倉庫の整理をしている中、冷たいジュース飲んでるわ…外で飯食う時に、俺のホットドッグやハンバーガーにマスタードを大量にぶっかけるわ。運び屋全員で海に行った時はまだ着替えていないなのに水をぶっかけられるわ、そしてビーチバレーしてた時は服を乾かしながら昼寝してた俺の顔面にビーチボール叩き込まれるわ。買い物に付き合ったら大量の荷物の荷物持ちをさせられるわ。クリスマスの時はバイクが故障して疲れながら何とか帰ってきた俺に雪玉を投げるわ…秋は特に楽しみにしていた焼き芋や栗とか一番でかいのを横取りしや
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