第二十七話 データディスクの奪還
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プレリーはヴァンの異変に不安を抱きながらも一日かけて情報を集め、以前のエリアFで敵に奪われたガーディアン調査隊のデータディスクがセルパン・カンパニーの部隊により輸送中であることが分かり、急いでヴァンとエールを呼んだ。
「悪い、遅くなった」
普段と何も変わらないヴァンの態度と姿にプレリーは安堵した。
「もー!コングルの馬鹿!高いとこが駄目なら屋上の草刈りなんて安請け負いしないでよ!!」
どうやら運び屋…草刈りが運び屋としての仕事なのかは置いておいて、どうやら予想以上に雑草が生い茂っていたのかエールは大分苦戦していたようだ。
「俺にインナーに来て欲しいって言うから何事かと思ったら、まさか草刈りなんてな…」
「誰もいない屋上くらいなら平気でしょ?」
二人はアルティメットセイバーとZXセイバーでせっせと草を刈っていたらしい。
英雄と破壊神の力が草刈りに使われることになるとは初代司令官の“お姉ちゃん”も思っては…いや、“お兄ちゃん"も武器で薪を割ったり、草を引き千切ったりしていたから大した問題ではない…か。
“……っ!後残り十本よ!頑張って!”
“頑張れーっ!”
“……了解した………。”
「(ああ、懐かしい…出来ればヴァンには掌の武器を使って欲しかった……って、そうじゃなくて)」
遠い過去の薪割りをしていた自分や二人の姿が脳裏を過ぎったプレリーは一瞬遠い目をしたが、即座に司令官の顔に切り替えた。
「二人を呼んだのは以前、敵に奪われたお姉ちゃんの調査隊のレポートのデータディスクのことよ。」
「前に、救難信号を追っていて見つけたデータの続きか」
「敵の部隊はエリアJにある海底トンネルを使って、データディスクを輸送しているようなの。エリアJへ向かってデータディスクを取り戻して欲しいの。敵の輸送部隊と一緒にライブメタル…モデルLの反応も見つけたわ。あの中にはきっと、重要な秘密が記録されているはずよ。」
「なるほど…私の力が完全に戻るってことね。悪いわねモデルP」
「構わぬ、今は任務を優先せねばならん」
力を取り戻すのが最後となるモデルPに対してモデルLは謝罪するものの、モデルPは気にしていないようだ。
「しかし司令官、エリアJと言えば水中にあるじゃないですか…どうやって向かうんです?流石に酸素ボンベの供給が追い付きませんよ」
水中にあるエリアJに向かうには泳ぐしかないが、人間…ヒューマノイドである二人は水中での行動時間が限られている。
ジルウェはどうやって二人を向かわせるのかが、気になるようだ。
「エリアAにある洞窟と繋がっているらしいの、そこからなら短時間で辿り着けるし、警備もまだ薄いと思います」
「エリアJに繋ぐ洞窟…アタシも運び
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