075話 記憶巡り編 とある視点で見る記憶 その2
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いても不思議ではないからだ。
それでも指摘してこないのは桜さんの優しさゆえか。
そんなこんなで士郎さんは高校二年生になって、桜さんも無事に同じ高校に入学できて、慎二さんの妹だからと美綴さんに弓道部に誘われたりと、色々とあったが士郎さん視点で桜さんと話している時にたまによく見るようになった女の子の姿があった。
どこか桜さんの様子を遠くからただ見ているのかのようにしている感じのツーサイドアップの黒髪の女の子。
『桜。あれって……』
『はい。あの人は』
『遠坂だよな?』
『先輩はご存じなんですか……?』
『まぁ、有名だしな』
女の子の名前は『遠坂凜』というらしい。
士郎さんと同級でなんでも容姿端麗、才色兼備の優等生らしくて、できない事などないって感じの女の子らしい。
そこでわたしの脳内がキュピーン!と鳴った。
この人がヒロイン二人目であると。
それにどこか桜さんとは無関係ではない感じでもしかして本当の姉妹だったりして……?
でも、髪の色も瞳の色も違うしわたしの勘が勘違いでも起こしたのだろうか?
まぁ、なにかしらの関係である事は確かであろう。
まぁ、それでも普通の日常は進んでいくのだが、冬の時期になって少しずづだが異変が起こり始めだしていた。
猟奇殺人事件やガス漏れ事件などがテレビで流れるようになって、士郎さんは『物騒だな……』と思うも、普通に学校に通っていったのだが、その時に校門をくぐる瞬間になにかの違和感を感じたみたいだけどその時はなんなのか分からなかったみたいで、
「な、なにかが始まりそうなのかなー……」
「おっ!? とうとう来たんか!?」
それで今まで退屈そうに見ていた小太郎君が反応をしだした。
どこか楽しそうで不謹慎だなぁと思うもわたしは口を慎んだ。
どこかパトカーも何台も走っていて物騒な帰り道のことであった。
士郎さんの目の前に一人で歩いてくる少女の姿があった。
その姿はまるで今のイリヤさんを小さくしたかのような―――……。
士郎さんとすれ違う瞬間に、
『早く呼び出さないと…………―――――死んじゃうよ、お兄ちゃん』
士郎さんはそれで咄嗟に振り向くけど、もう少女の姿はいなくなっていた。
わたし達は考える事は多分皆おんなじだっただろう……。
とうとう士郎さんが魔術の世界に入るきっかけの事件が起こり出すのだと……。
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