第5話 シルヴィア姉様の教育方針と、不老の解除
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
を抱きしめながら、いつの間にか口にする言葉。
言葉にすることで、それは自ら誓った誓約のように心に収まる。
彼女の額にキス。全身に気を巡らせて周囲の警戒をしながら、睡魔に身を任せ、瞳を閉じる。
・・・・・・周囲にばかり気を向けていた私は、腕の中で動く彼女に気付くことはなかった。
そして翌朝、頬を赤らめ、きょろきょろと挙動不審なエヴァに、首をかしげるシルヴィアが居たとか居ないとか・・・
1週間後
追手から距離を取り行方をくらませるために、この1週間はほとんど歩きっぱなしだった。
と言っても、服やブーツの自動体力回復魔法や自動加速魔法の効果で、疲れ知らず+かなりの距離を稼げた。
それに、合間に携行食料を作るのに挑戦したり、1度は賊が襲ってきて蹴散らしたりもした。
食糧作りには魔導書が大活躍。獣の捌き方や下処理・調理方法などもばっちり記載。グー○ル先生もびっくりの情報量。もはや魔導書と言うより百科事典クラス。それでも魔法が載っているので魔導書と呼ぶ。
鳥以外の肉は燻製、魚は開いて干物に。鳥は血抜きして食糧用の小分け袋にそのまま入れる。
森に生えているキノコや野菜と煮込むと、良い鳥ガラスープになるのだ。
歩きながら野菜・果物を採集することで、食糧事情も随分改善された。
そんな風に旅をしながら距離を稼ぎ、そろそろ頃合いかと昨日は深い森の中で野営をして今日に備えた。
朝目覚め、敷物や焚き火の後始末をしようとしている義妹に声をかける。
「エヴァ、今日は旅に出ないからそのままでいいわよ」
「何かするの?」
そう尋ねるエヴァに私はリュックから魔導書を取り出し見せつける。
「エヴァの不老の解除よ」
そう告げると大きく目を見開いた。
目を閉じ集中。意識をお臍の下、丹田に向ける。
そこにある魔力の塊を、腕に流し始める。
この1週間、歩きながら、あるいは暇さえあれば魔力の流れを意識し、全身に巡らせた。
そのおかげで、気の通り道である気脈に対して、魔力の通り道である魔脈の拡張が大分進んだ。
集積地の事は、面倒なので気・魔力共に丹田と呼ぶことにした。
気の扱いで大分コツを掴んでいたのか、すぐに魔力でも、気と同じように身体強化が出来るレベルに到達した。
あの100年は一体・・・と思わないでもないが、そのおかげですぐに上達したのだから文句も言えない。
そのまま魔力を集中、手のひらを中心に魔力の塊が出来始める。
バスケットボールくらいの魔力が溜まると、今度はそれの維持だけに流す。
そうして今度は、魔導書に記載された
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ