第1話 戦いは始まっている
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子はその一体を倒しただけで安心してはいなかったのであった。続けざまに、彼女は他の蜘蛛へと狙いを定める。
その蜘蛛は先程奇襲を仕掛けてきた個体よりも、やや離れた場所にいるのであった。そして、今それは姫子には意識を向けてはいなかったのである。
そこで姫子は咄嗟に思う。向こうが奇襲をしてきたなら、こちらもそれに応えるまでだろう、と。
すぐさまにそう思い至った姫子は、弾神に持たせた銃に、弾神自身からエネルギーを抽出してそこに籠め始めたのであった。
そして、姫子は引き金を引かせたのであった。
それにより銃口から射出されたのは、先程のように実弾ではなく、今しがた弾神から籠められたエネルギーであったのだ。
その様は、正にSF作品によく出てくるような『光線銃』そのものであった。そして、その光線は勢いを劣らせる事なく敵目掛け直進していった。
実弾ならば空気の抵抗などにより距離が離れる程その勢いは弱まるものだろう。だが、実体の無いエネルギーならば、その物理法則から多少逸脱する事が出来るというものだ。
その姫子の読み通り、距離が離れていたにも関わらずに、その機械蜘蛛は見事に射抜かれてしまったのであった。そして、光と熱により焼き抜かれた体の穴から火花を発したかと思うと彼も先程たおされた仲間の後を追うのであった。
このようにして、『怪肢』と呼ばれる機械の怪物たちは巫女二人の駆る巨大人型兵器にて抜かりなく駆逐されていったのである。
そして、この巨大人型兵器の総称こそ、『神』が創った『機械』の『巨体』という意味を籠めて『神機楼』と呼ばれる産物であるのだった。
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