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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜絶望と悲哀の小夜曲〜
圏内事件〜質問編そのにっ!〜
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けを信じることだ」
ごちそうさまキリト君──代金はあくまでもキリト持ち──、と最後に言い添え、ヒースクリフは立ち上がった。
謎めいた《神聖剣》の言葉を考えながら、一同は揺れながら扉の向こうに消えていく、長髪を見送った。
「………で」
たっぷり数秒間の沈黙の後、レンが口を開いた。
「ヴォルティス卿は、いつまでついてくるの?」
やや憮然とした表情で放たれた言葉を、《白銀の戦神》は一笑に伏した。
「当然、最後までだな。面白そうではないか、なあリョロウ」
「まあ、そうですね」
うえ〜、とレン、キリト、アスナの声が兎轉舎の店内に響いた。
その時──
「ああぁぁ〜!!!居たぁ!!!!」
必死さ、そして僅かな殺意を秘めた声が響いた。
一同が声のしたほう、扉に目を向ける。──と
修羅がいた。
そこにいた。
「レ……レンキ………」
リョロウがとんでもなく震えた声で言う。
【神聖爵連盟】会計士、ヴォルティス直属の近衛兵──要はお守り──にして、リョロウの妻であるレンキは、般若のごとき表情でズンズン近寄って来る。
思わずレンは、隣に座っているキリトに囁いた。
「ねぇ、キリトにーちゃん」
「ん?」
「逃げない?」
「……………………」
迷っているのがありありと伝わってくるキリトを見捨てての逃亡、というセレクトがレンの脳裏に浮かぶ。
だが時すでに遅し。目の前に来たレンキが爆発した。
「なんでこんなとこでくつろいでんですか!!書類は!?会議はどーなってんですか!!??」
「ま、待て、レンキ……」
「言い訳は後で聞きますから、速く来てください!!」
ここで般若はこちら、正確にはリョロウに矛先を変えた。
「あなたもなんでこんなとこにいるのよ!!」
一喝。
「…………ごめん」
「すいません、でしょ?」
「…………すいません」
……………弱えぇ。
「…………これからどうする?」
これで何度めかは解らないが、今度は完全な沈黙が支配した店内でぽつりとキリトが呟いた。
すると、唱え立ち尽くすアスナが少しだけ掠れた声で言う。
「……団長の言うとおり、PK手段を断定するにはまだ材料が足らなすぎるわ。こうなったら、もう一人の関係者に直接話を聞きましょう。指輪事件のことをいきなりぶつければ、何かぽろっと漏らすかもしれないし」
「「へ?誰?」」
奇しくも、全く同じ表情で言うレンとキリトを見て、《閃光》殿はくすりと笑うと
「もちろん、きみからあの槍をかっぱらってった人よ」
言った。
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