第十話
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撃態勢をとってほしいなー……て……」
でもわたしの声はどんどん大きくなるざわめきにかき消されそうになります。
そこへ王様。
「皆の者、静まれ!」
と、一喝。
さすが王様、ざわつく取り巻きの人たちを一瞬で黙らせました。
うう、相変わらず怖い……。
「勇者よ、その方の申し出、しかと聞き入れたぞ。直ちに王都の守りを固め、各都市に伝令を出そう」
「あ、ありがとうございます」
「他にはなにかあるか?」
他には……そういえば……。
「物知りな人とか、ご存じないですか?賢者様とかそんな感じの」
「ふむ、何を知りたい?」
「えーと……魔王とかこの世界とかの秘密……とか?」
「秘密?なんのことだ?」
デスヨネー。
わたしもそんな質問のされ方したら、何を答えていいのかわからないと思います。
「ええと、魔王のお友達?付き人?側近?みたいな人が、「……お前は一度、全てを知る必要があるということだ」って言ってたんですけど……」
思わず口真似。
わたしが説明し終わると、王様は取り巻きの人たちとヒソヒソ会議を始めました。
こういう時間、息苦しくて嫌いです。
しばらくして会議が終わると王様はおもむろに切り出しました。
「勇者よ、そなたに見せておきたいものがある」
なんでしょう?
もしかして、冥土の土産?
<<つづく>>
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