決闘・後
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茅場晶彦だと言うことを知っている。そうなった経緯や、その後の俺の立場等はいろいろあるのだが、それはまた何れ話そう。
今言いたいことは、それを知って尚、俺らの関係は崩れていないということだ。
「それを言うなら、さっきの捌きは凄かったよなぁ」
「ああ、本当に予想以上だよ、彼は。お陰でシステムのオーバーアシストを使ってしまった」
やはり、あの速度はプレイヤースキルでは無く管理者権限のひとつだったようだ。別にそれが卑怯だとは思わないけれども。どんな状況だったとしても、使えるものは使うのは、当然の事だ。ましてや、使い惜しみで負けるなんて尚更。
「お前は種を明かすまでは負けられないんだろ?ならしょうがないって。てか、これ話してていいのか?周りに誰かいたらおしまいだぞ?」
「問題無いよ。今、私たちの周囲には誰もいないし、話してる事は絶対に聞こえないようにしてるからね」
おおう、流石管理者権限。これまで俺以外にはバレてないんだし、当然と言えば当然かもしれないが。俺が見破ったのも、すごい偶然に偶然が重なってだし。
「だけど、感がいい奴には若干おかしいと思われてたぞ、気をつけろよ」
「そうか・・・肝に銘じておくよ。渡したい物もあるから、また今度本部の方に来てもらえないかな?」
「あー・・・、また出来たのか?今度はちゃんとしたのにしてくれよ?」
「フフフ、今回は君の要望を取り入れてみたから、期待してくれたまえ」
メチャクチャ不安だ・・・。せめて実用性が有るものにしてほしい。前みたいなのは勘弁だ。
「じゃ、こっちも色々準備しとくわ。」
「分かった。と、そろそろ誰か近づいて来るようだ」
俺も索敵をかけてみるが、何も引っかからない。すると、その数秒後に索敵範囲ギリギリの所にマーカーが映る。どんだけ索敵範囲広いんだよ・・・お前。
「君ら一般プレイヤーのスキル熟練度の最高で索敵出来る範囲の1.5倍だよ。君の時だって、気づいてはいたんだがね」
怪訝そうに睨んでいたのに気づいたのか、丁寧に説明してくれる。確かに、それだけあれば気づかれていただろうが。こっちに誰か来るのを見て、話を切り上げる。
「お疲れ様でした団長。おお!レイトはんも一緒でっか」
ちょうど探していたダイゼンさんだった。もともとKOBとは仲が良かったし、決闘後のヒースにねぎらいの言葉をかけていたのだろうと思われて、こんな奥にいても特に不審がられることは無かった。
「ダイゼンさん、今日はありがとうございました」
「いやいや、レイトはんにはいつも助けてもろうとりますし」
二言、三言話すと、まだ色々忙しいらしくまたどこかへ行ってしまった。やっぱ大規模ギルドとなると、色々問題も多いだろうし、まとめるのも大変なんだ
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