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レーヴァティン
第百五十二話 ロードス島の攻防その十

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「あの人はキリスト教を禁じました」
「そうだったんだよな」
「その後の江戸幕府も」
「幕府も奴隷制反対だったからな」
「もう絶対にです」
 日本人を奴隷にさせることをだ。
「領民を護る為にも」
「奴隷制は認めなくてな」
「反対し」
 そしてだったのだ。
「キリスト教を幕府が終わるまで」
「認めなかったな」
「日本人はそうしたことから」
「奴隷制度は受け入れないな」
「その考えが強いかと」
「そうだよな」
「ですから」
 久志にさらに話した。
「私達もです」
「奴隷氏絵は受け入れないな」
「その考えです、それにやはり」
 順一は難しい顔でこうも言った。
「経済効率としてです」
「よくないよな」
「はい、人を個人の所有物にしたり。国家のそれにするにしても」
「それで使うよりもな」
「自主的に働いてもらう方が」
「頑張ってくれるからな」
「やる気が違います」
 奴隷としてただ使うよりも自分達からそうしてもらう方がいいというのだ。
「そしてそのやる気がです」
「大きいからな」
「ですから」
「奴隷制よりもな」
「自由民、平民と呼ばれますが」
「その方がいいよな」
「街でも村でも」
 つまり何処でもというのだ。
「その方がいいです」
「そうだよな」
「またスパルタですが」
 順一はこの都市国家について特に言及した。
「あの街は奴隷を虐げています」
「他の街は財産でもか」
「あちらはまさにです」
「文字通りか」
「そうして酷使し、時にはです」
「訓練で殺したりもか」
「復活はさせますが」
 それでもというのだ。
「そうしたこともします」
「俺達から見れば随分非道だな」
「全くですね」
「けれどそこまでしてか」
「はい」
 まさにというのだ。
「あちらはです」
「訓練をしてか」
「強くなっています、そして市民は軍務に専念し」
 そしてというのだ。
「奴隷が生産活動に従事しています」
「そうした意味の国民皆兵だな」
「左様です」
「つくづく極端な国だな」
「そういう国もあるということにしても」 
 芳直も言ってきた。
「確かにな」
「あの国は極端だよな」
「俺っちもそう思う」
「そうだよな」
「そして市民はな」
 国民皆兵の彼等はというのだ。
「常に訓練をしていてな」
「戦のことばかり考えていてか」
「強い、実戦経験もだ」
 こちらもというのだ。
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