越冬のダイヤモンド
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な要素が似てるね。まあ、あんなのが出てきたら今の人類に太刀打ちできるとは思えないけど」
というかこの世界の地球の絶対存在って、本当にティアマト神かもしれない。そもそも絶対存在って何なんだろう? 原種、生命の母、系統樹の根幹。表現は色々あるけど、その大地に生命が存在することが彼らの存在を意味するのなら、命のある惑星ごとに必ず一体いることになる。世紀末世界でも地球にはヨルムンガンド、月にはヴァナルガンドがいた。じゃあもっと広大な次元世界ではどうなのか……例え無人世界でも命が存在しているなら……文字通り各世界ごとに一体存在しているのかもしれない。
「ミッドチルダにはファーヴニル以外にも絶対存在がもう一体いる、なんてことにならなければ良いけど……」
「おぉ、出口だぁ……!」
魔導結晶を見つけてから更に走り続けて、ようやく出口の扉が見えてきた。ずっと赤くて薄暗いホラーな通路を長時間まっすぐ走ってきた訳だから、永遠に出られないんじゃないかという不安に苛まれて、自分の思った以上にメンタルが疲弊していた。というか子供なら絶対チビるような場所なんだから、ハッキリ言ってこの通路は二度と使いたくない。
「ん、もう一回通らないとシェルターに帰れないんじゃ?」
「そうなんだけど……! 陸路で離島まで来れたんだから便利な通路だとは思うけど……! 次に通る時は最低限灯りを改善してほしい……」
もしくはどこぞの長い梯子を上る時みたく、主題歌か何らかのBGMでも流してほしい。もう一回通れって言われたら、絶対気が滅入る。しかし移動時間を考えると、それもあまり有効とは言い難い。現に移動しただけで、日の光が沈みかける時間帯になっていた。
「やっぱり移動時間は早急に解決すべき問題だ。これじゃあ拠点攻略やミッションの度に、移動だけで大半の時間が潰れる。効率や体力節約の面でも何とかしないといけない」
スキップトラベルみたいなことが出来れば良いんだが、そんな都合の良いシステムが現実で出来る訳も無い。
「車やバイクといった乗り物を使うのは?」
「無理。酔う」
「聞くだけで嫌な顔をするって、そこまで酷いのか。酔い止め薬を試したことは?」
「あるにはあるよ。でも意識がボーっとするから、反応が遅れやすくなる」
「それは薬の性質上、仕方が無い」
『転移魔法か転送装置はどうですか?』
「どうだろう……多分、酔うかもしれない。次元世界に行く時、ザジさんの転移魔法で移動中に吐いたし……」
そういやあの時の吐しゃ物はどこへ行ったんだろう? どことも知れない場所に落ちたならまだしも、人にかかってしまった場合はホントごめんとしか言いようがない。
『う〜ん、これは相当ですね。とは
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