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リリなのinボクらの太陽サーガ
離別のファクター
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その硬直の合間にソル属性のエナジーをバルディッシュに“一部”纏わせ、防御行動を取る前に身をひねって彼女の胴に一撃を入れ―――!

ガチィッ!

「今のは良い反撃だったね、ちょっとだけ焦ったよ」

しかし、闇のバリアジャケットに弾かれた。なのは相手に片腕じゃあパワーもスピードも分が悪いし、貴重な攻撃タイミングなのにダメージがなかったことはもったいない気もするが、今回は闇のバリアジャケットの特性の確認を優先した。あの一撃が当たった時……エナジーを纏わせていない場所は完全に無効化されていたが、纏っていた場所はほんのわずかに通せていた。幸運なことに、なのははそれに気付いていない。私の攻撃も無効化できると過信し、慢心による油断が生じていた。

「さあ、斬り結ぼう! あっはっは、こうやって斬り合い、殺し合うのが友達として分かり合うってコトなんだよねぇ! フェイトちゃぁああん!!!」

「ぐ……と、友達の定義が違うって!」

なんて刀を愉しそうに笑いながら振るってくるなのはに対し、こちらは必死に食いしばりながら剣を交える。衰弱していたはずの体からは考えられないほどのパワーを叩きつけられ、私の左腕の筋が悲鳴を上げるが、ここで退いたら反撃のチャンスは無くなる。

バルディッシュと共和刀が弾き合った直後、屈んだ姿勢で横振りを放つ私に対し、なのはは右足を使ったバックステップで回転しながら回避し、同時にダークハンドを展開した左手でクローを放つ。咄嗟に上空へジャンプした私はそのクローが教会の屋根を怪物のようにえぐり取る光景を目にするも、その隙を見逃さずに飛行魔法を利用した縦回転斬りで反撃するが、その刃は彼女の左腕に装着された籠手によって阻まれた。

「っ!?」

咄嗟に離れたものの、反撃の突きが私の左わき腹に刺さり、鈍い痛みを残していった。にしても籠手で防御するとは、ずいぶん大胆かつ器用な立ち回りをしてくる。闇のバリアジャケットがあろうと迂闊な攻撃は防いでくるから、反撃は彼女に対応できないタイミングで、かつ一撃で決めなくてはならない。ダメージの蓄積も無視できないレベルになっているが、それ故に私はあえて……肉を切らせて骨を断つことにした。

ザシュッ!

右肩を斬られ……!

ザシュッ!

左太ももを斬られ……!

「もらった!!」

ダメージを受けてひるんだ私目掛けての振り下ろし。目前に迫りくる刃から私は目をそらさずに……、

ゼロシフト!

「あっ!?」

「届けぇええええ!!!」

なのはの背後へすり抜け、致命的な隙をさらした彼女の背中に渾身の力で剣を突き刺す。闇のバリアジャケットの干渉で強い抵抗を受けるが、今回の全力の突きには耐え切れず、刃が貫通する。

「ガッ!?」

今だ、この一撃に全てを賭
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