離別のファクター
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ー!?』
突然の激痛。視線を下ろすと、私の腹部を血に濡れた刀が貫いていた。この刀は……なのはの持っていた……だ、誰が……!?
後ろに視線を向けると、そこではなのはの暗黒の腕が刀を握っていた。そういえば彼女を倒したはずなのに、彼女が展開した影が消えていない。まさか……!
「あ〜……死ぬかと思ったよ。やっぱり、フェイトちゃんは強いね。でも……私も強くなったんだよ」
倒したはずの……倒れたはずのなのはが、平気な顔で立ち上がってきた。そんな……ありえない! だって体は焼け焦げて凄まじいダメージが……え!?
「ふふふ、驚いた?」
傷が……治った……!?
今の攻撃で負った傷が、まるで映像を逆再生するかの如き速さで修復された。治癒魔法や特殊なロストロギアを使った形跡もない……一体あれは何なんだ!?
「あ、あははは! あははははははは! そうだよ、その顔が見たかったんだよ! 心がへし折れた絶望そのものの顔がね! 見てよ、これこそが無敵の真相! ポリドリはね、この体の問題を根本から取り除いてくれたんだよ……!」
こ、根本から……?
「ずっと次元世界にいたフェイトちゃんは知らないだろうけど、地球のナノマシンは想像を絶する性能なんだよね。脳ミソを銃で撃ち抜かれても再生可能なんだもの」
地球の……ナノマシン?
「さあ、どうするフェイトちゃん? このナノマシンをどうにかしないと、私は倒せないよ。だってナノマシンがある限り不死身なんだもの」
不死身……なんということだ。要するにスカルフェイスの時と同じく、体内のナノマシンを止める方法が無いと、せっかくダメージを与えても全て回復されてしまう。戦闘そのものが無意味になってしまう……!
「にしても……電撃で黒焦げにしようとするとはなぁ。―――痛かったよ!」
「ガッ!?」
貫いた刀を力任せに振り下ろされ、刀は抜けたが私は身体の中の内蔵ごと切り裂かれてしまい、凄まじい血を流しながら倒れてしまう。お腹の中が痛くて仕方ないのにスースーする違和感や、酸素や血液が体に届いていない息苦しさや肌寒さが全身を襲っている。
もう……私一人には戦う力なんて残ってない。早く治療を受けなければ、それこそ命に関わる致命傷を負ったのだから、もう立てなくて当たり前だ。だが……、
「……ぐ……! ぎ……あ……!!」
立て……! それでも立て……立つんだ……! ここで諦めたら、命を託された側として皆に顔向けが出来ない。サバタお兄ちゃんに合わせる顔が無い……! そう、諦めないその心が最大の武器になるんだから……死んでも諦めたくない!
「へぇ? その体でまだ立ち上がるの? 死ぬのが怖くないのかな?」
血が頭にも回っていないからか、すごくクラクラする。なのはの
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