第10話
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「アンタは、ジオウの世界のウォズって認識で良いのか?」
「そうだね。 私は我が魔王──・・・・・失礼、常磐ソウゴに忠実に使える家臣その者だよ」
分かってはいた物の、こうして本人の口から公言された事にホッと一息をつく。以前の1人の仮面ライダーシリーズの視聴者だった俺だったら卒倒していたかもしれない。・・・・・だが、それは過去の話だ。 今や己も紛い物のライダーとしてこの終末の世界に存在してる以上、誰を信じるべきかを見定めなければならない。そんな事を考えていると、今度は自分からとウォズが口を開く。
「では、次は私からだ。君はこの世界について、何か知っていることは無いかい?例えば、孔についてとか」
「・・・・・孔?」
やはりか、と呟くウォズ。そんな彼を見て、益々アラタは分からなくなる。 少なくともこの世界に孔という物は存在してないし、繰り返すような太陽と月、流れるような星々、時々雨や雪が降ったりはするがそれだけだ。
「私の・・・・・我が魔王の世界に、突如巨大な孔が覆ってね。そんな時、協力者が現れた。協力者の力を経てこの世界に渡ってきたのだが・・・・・どうやらこの世界がその孔や、滅びと関係しているらしくてね」
「──は?」
淡々と発せられる言葉に口を開きかけて、アラタは絶句する。
滅び?
孔?
訳が分からない。確かにこの世界から出た事は無いため他の世界の事情など知る由もない。それでも、滅びを辿ろうとしてるのはこの並行された世界だけだと思っていた。それが、ジオウの世界にも危機が迫っていると?
そんな信じられない事を認めたくなくて、アラタは無意識に息を荒らげて否定しようとする。
「そんなバカな話がある訳・・・・・」
「・・・・・協力者曰く、既に滅んでいる世界もあるそうだ。 信じられない事ではあるが。・・・・・この世界で私はワームやロイミュードと、それにアンデッド。 仮面ライダー剣や仮面ライダードライブ、仮面ライダーカブトに現れる怪人達とも交戦している」
情報量の過多さに最早言葉も出ないアラタ。そんな彼を余所に、ウォズは彼自身の内に秘めてる心境を吐露していく。
「・・・・・私も、我が魔王も滅びを容認したりはしない。だが、探るには情報が少なすぎる・・・・・可能な限りでいい。 君の知っている話を、聞かせては貰えないだろうか?」
「・・・・・」
そう語る彼の表情はいつになく真剣で、世界を守りたいというのがヒシヒシと伝わってくる。 ・・・・・それに先程の彼の言葉。ああ、本物はこんな眼をしてるんだなと劣等感に駆られかけるが、そんなことはどうだっていい。
ひとまずの所、ウォズの話は認めるしかないだろう。
幾つもの世界で孔が顕れ、最終的に全て滅んで行く
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