暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第77話
[5/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
っているのか?――――――だとしたら、かつて内戦での父の愚行でもうZ組の元には戻れないと思い込んでいた俺がお前に向けた言葉をそっくりそのまま、返させてもらう。―――それはただの”逃げ”だとな。兄上がお前に討たれた件は俺自身はもう気にしていない所か、”当然の報い”だとも思っている。兄上は内戦の件も含めて様々な許されざる罪を犯し過ぎた。例えお前に討たれなくても兄上には穏やかな死を遂げる事は許されず、前カイエン公や父上と共に”裁きによってその命を持って今まで犯した罪を償わなければならない立場”だっただろうしな。」
「ユーシス……」
自分達と話す事を拒否したリィンをトワが悲しそうな表情で見つめている中ユーシスは真剣な表情でリィンを見つめて自分の本音を伝え、ユーシスの本音を知ったラウラは驚きの表情を浮かべた。
「別に逃げている訳じゃない。――――――それが俺達にとって貴重な出会いや経験をくれたエレボニア帝国を”救う”為には、今進んでいる”道”が正しいと信じて、”ひたすら前を向いて歩んでいる”だけだ。」
「!そ、その言葉って確か煌魔城でのクロウの……!」
「……Z組(アンタ達)に向けた”遺言”だったわね……」
リィンの答えの中にあった聞き覚えのある言葉を聞いたZ組の面々がそれぞれ血相を変えている中アリサは驚き、セリーヌは重々しい様子を纏って呟いた。


お前らは……まっすぐ前を向いて歩いていけ……ただひたすらに…………ひたむきに…………前へ…………へへ…………そうすりゃ…………きっと……………………


「よりにもよってあの時の俺の遺言を律義に守って、今のお前になったって事かよ……ったく、幾ら何でも律義にも限度があるし、俺自身も純粋な人間という形じゃないが生き返って今ここにいるんだからあの時の遺言は無効だ、無効!だから、あの時の俺の遺言を律義に守る必要なんてねぇし、とっとと忘れちまえ!」
かつての自分の遺言を思い出したクロウは呆れた表情で溜息を吐いた後リィンに指摘し、リィンへのクロウの指摘を聞いたその場にいる全員は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「いや、それはそれでリィンだけでなく僕達にとっても色々な意味で台無しになるから、その指摘の仕方は間違っていると思うんだが……」
「つーか、遺言を口にした本人が自分の口で自分の遺言を否定するとか、オカルトにも程があるだろ……」
我に返ったマキアスとアッシュは呆れた表情でクロウに指摘した。

「ハハ…………話を戻すが、俺が今の”立ち位置”を変えるつもりがない理由は何もクロウの遺言の件だけじゃないさ。」
「え……………………その他の理由って一体なんなの……?」
アッシュとマキアスの言葉に苦笑したリィンは気を取り直して答え、リィンの答えにその場にいる全員が血相を変えて驚いている中エリ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ