第76話
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サラは呆れた表情で指摘した。
「ま、話を戻すが”領民達の本音”に気づかなかった――――――いや、”目を逸らしていた”と思われる光の剣匠は”皇家に仕える貴族”としては立派な貴族のようだが、今回はその忠誠心の篤さが仇になっちまったって事だな。」
「そうね…………”アルゼイド”も”ヴァンダール”のように領地持ちの貴族ではなくエレボニアで双璧をなす武門の貴族としてだけだったら、そのような事にはならなかったでしょうね。―――っと、別にかつて”光の剣匠”の先祖に後の事を託したサンドロット卿を批判している訳ではないわよ、デュバリィ殿。」
「幾らマスターを敬愛しているとはいえ、別にその程度で貴女に怒ったりするような狭量な性格じゃありませんわよ、私は。そもそも様々な不幸な偶然が重なったとはいえ、非があるのは”光の剣匠”自身なのですから。」
「…………………………ッ!」
「ラウラ………」
クロードの意見に同意したエーデルガルトはある事に気づくとすぐにデュバリィに説明し、エーデルガルトの説明を聞いたデュバリィは静かな表情で答え、クロード達の話に反論する言葉が見つからず辛そうな表情で唇を噛み締めて身体を震わせているラウラをフィーは心配そうな表情で見つめ
「えっと………先程レン皇女殿下は”半分くらいは子爵閣下の自己責任”と仰いましたが、”もう半分の理由”とは何なのでしょうか?」
ラウラの様子を見たトワは話を変えるためにレンに訊ねた。
「それについては”リィンお兄さん達とは別の理由で、紅き翼と決別した貴方達の同期生と同じ状況”になったといえばわかるかしら?」
「リ、”リィン達とは別の理由で紅き翼と決別した私達の同期生”ってもしかして…………」
「”呪い”に侵されて実家が政府との繋がりがあってその関係でこの戦争で政府の連中に負けてもらったら困るから、政府の狗になったヒューゴとかいう野郎の事か。」
「……………………」
意味ありげな笑みを浮かべたレンの指摘に心当たりがあるアリサは不安そうな表情をし、アッシュは目を細めて呟き、リィンは目を伏せて黙り込み
「………なるほどね。レグラムの領民達の”光の剣匠”への不満が”呪い”によって増幅された事で、領民達に慕われていたはずの”光の剣匠”がそのような状況に陥ってしまう事を加速させたって事ね。」
「しかしそれでも疑問が残るの。幾ら領民達の不満が爆発したとはいえ、その領民達の不満を和らげる為に狩りをしていた”光の剣匠”が何故行方不明に…………――――――!レン皇女、ヌシはヌシの父からの連絡――――――”光の剣匠が行方不明になった件で、黒の工房の本拠地にいると思われる敵の戦力の上方修正をする必要がある”と口にしていたが……よもや、”光の剣匠”自身も”呪い”に侵されて宰相達側についたと想定して
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