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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第76話
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ている人達の就職を支援する上就職までの間の生活費の支給や、無償による治療まで受けられるその制度を利用する人達がメンフィルの太っ腹な部分に感謝することでその人達のメンフィルへの忠誠心も自然と身に着く上、孤児や浮浪者(ホームレス)の流出を防ぐ事で様々な犯罪や問題の抑止にもなりますから、確かに慈悲深さと合理的な部分が合わさった制度ですね。」
マキアスの質問にドゥドゥーが答えるとイングリットとディミトリが代わりに説明をし、二人の説明を聞いたロイドは驚き、静かな表情で呟いたエリィの言葉にティオは同意していた。

「いや〜、懐かしい話だぜ。ドゥドゥーのように親父達がはやり病で逝っちまった後にまだ未成年だった俺がフランツを食わせて行くためにも利用したな、その制度。」
「そういえばフォルデ先輩も自分の今後と妹の生活の為にその制度を利用してメンフィル帝国軍に入隊する事を決めていたドゥドゥーと同じ理由で、その制度を利用してメンフィル帝国軍に入隊したという話でしたね。確かステラもそうだったよな?」
「ええ。ご存じの通り、実家と絶縁した私には保護者がいなかった上、手持ちもそれ程余裕は無かったですから、亡命手続きの際にその制度を紹介されて、すぐにその制度を利用する事を決めましたね。」
懐かしそうな様子で呟いたフォルデの言葉を聞いて苦笑していたリィンはステラに視線を向け、視線を向けられたステラは頷いて答えた。
「うふふ、そういえばヴァイスお兄さん達もその制度を参考にした制度をクロスベル帝国でも採用するような事も言っていたわね♪」
「ヴァイスハイト陛下達が……」
「まあ、”リアルハーレムを築いているかつ大の女好きという欠点”があるとはいえ、その欠点に目を瞑れば”為政者”や”人”としては立派な人物なんですよね、ヴァイスさんは。実際、”影の国”で出会った時は将軍クラスの人でしたがまず最初に自分達の立場を気にせず気さくな態度で接してくれと口にしましたし、”影の国”から帰還した後は最終的に皇帝になって、ヴァイスさんが治めたその”メルキア”という国の歴史でも称えられる為政者になったようですし。」
「ああ…………その”欠点”が無かったら、素直に心から尊敬できる人物なんだよな、局長は……」
小悪魔な笑みを浮かべたレンの話を聞いたエリィは驚き、静かな表情で呟いたティオの言葉を聞いたロイドは疲れた表情で溜息を吐いた。

「ハッ、聞こえはいいが、必ずその職に就く事を約束させるんだから、その制度とやらは要はつぎ込んだ金をムダ金にしない為の手綱って事だろうが。」
「ア、アッシュ君。」
「何であんたはそんな尖った考えしかできないのよ……」
一方アッシュは鼻を鳴らして皮肉を口にし、それを聞いたその場にいる多くの者達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中トワは困った表情を浮かべ、
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