第一章
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世界創作
この時クリエイター達は完全に行き詰まっていた、それで会議室でどうしたものかと話をしていた。
「困ったな」
「全くだ」
「世界がな」
「物語の世界がな」
「それが出ないな」
「どうしたものなんだ」
誰もが頭を抱えて話していた。
「一体な」
「あれこれ考えてもな」
「どういった世界にしたらいいんだ」
「これを決めないとゲームも出来ないしな」
「どうしてもな」
「先にも進めない」
「どうしたらいいんだ」
あれこれ話しても答えは出なかった。
「どんな世界にしたらいい」
「RPGでいこうとは決まってるんだ」
ゲームのジャンル自体は決まっていた、そちらは。
「もうな」
「社長がそれでいけって言うし」
「大ヒット作になる様にってな」
「軽いゲームじゃなくて」
「ネットで誰もが知っていて遊ぶ様な」
「我が社の看板になる様なゲームか」
「そう言うけれどな」
それでもというのだ。
「世界がな」
「作品の世界をどういったものにするか」
「答えが出ないな」
「本当にな」
「どういった世界にしたらいいんだ」
「何か話していてもな」
ここでだ、ゲームプロデューサーでありこの作品の最高責任者にもなっている堀井昭が言った、丸眼鏡とやや太った顔とスタイルの大柄な男だ。黒い髪の毛は少し脂が浮き出ていて顔にもそれが出ている。服はラフな感じだ。
「埒が明かないか?」
「そうだよな」
堀井と長年一緒に仕事をしている土井隆幸が応えた、太めであることは堀井と同じだが眼鏡はかけておらず髪の毛も別に脂が乗っていない。ただしやはりラフな服装で腹はむしろ堀井よりも出ている。
「もうな」
「ここで俺達が話してもな」
「完全に煮詰まってるからな」
「こうした時は」
どうすべきかとだ、堀井は土井に言った。
「もう思い切ってな」
「会議終わるか」
「もう開き直って」
そうしてというのだ。
「飲みに行くか」
「今日はか」
「もうこんな時間だしな」
堀井はここで会議室の壁にかけられている時計で時間をチェックした、見ればもう八時を回っている。
「三時に会議をはじめたっていうのに」
「八時か」
「この業界ブラックだっていってもな」
「だからといっていつも遅いっていうのもあれだしな」
「もう今日はな」
「会議終わってか」
「飲みに行ってな」
そうしてというのだ。
「解散するか」
「また明日か」
「ああ、そうするか」
「正直ここでああだこうだ言ってもな」
土井は堀井に応えて話した。
「本堂にどうしようもないしな」
「ああ、じゃあな」
「もうな」
「飲みに行こうな」
「そうするか、皆もそれでいいか?」
土井が尋ねるとだ、それでだ
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