第十四話 安らぎの時間と憧れ
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ゃん…シィー…」
「………?」
人差し指を口に当てて言うサルディーヌにプレリーは疑問符を浮かべる。
「ヴァン…ここでお昼寝してるんだ。ぐっすり寝てるからおやつの時間まで一緒にいようと思って…後、風邪引いたらいけないから」
プレリーはサルディーヌが見つめている倉庫の扉を少し開けて中を見ると、寝ているヴァンの姿を発見した。
「本当に…ぐっすりと寝ているのね……ヴァン…」
プレリーはサルディーヌから毛布を受け取って、そっとヴァンにかけてやる。
「起きないかな…?」
「静かにしてれば大丈夫よ…(ロックマンの状態で起きないなんて…やっぱり、相当無理をしていたんだわ…何ともないなんて言ってても本当は……どうしてもっと早く気付いてあげられなかったの私は……)」
「プレリーお姉ちゃん…?大丈夫?どこか痛いの?」
辛そうな表情を浮かべているプレリーを心配したサルディーヌが見上げると、ハッとなったプレリーはすぐに笑顔を浮かべた。
「いいえ、何でもないわ…そのお菓子…もしかしてヴァンと食べるの?」
「うん、一緒に食べるって約束したんだ。プレリーお姉ちゃんも一緒に食べようよ」
「……良いの?私まで…?」
「うん、だって二人は僕のお姉ちゃんとお兄ちゃんだもん。あ、勿論エールやジルウェもだよ」
サルディーヌの言葉にプレリーは優しく微笑んで自室に向かった。
「それじゃあ、ヴァンと待ってて…美味しいミルクティーを用意するから」
プレリーが倉庫から去って、しばらくしてヴァンの意識が浮上し始めた。
「んん…(何だ…?良い匂いがする…これは…)」
目を覚ますと、自分の前に簡易テーブルが置かれてあり、テーブルの上にはお菓子とミルクティーのカップが三つ置かれていた。
「起きたのねヴァン?疲れは取れた?」
「プレリー…?それにサルディーヌ…?あっ!?サルディーヌと一緒におやつ食べるって約束…」
「大丈夫よヴァン。丁度おやつの時間だわ」
「まさか、この毛布…」
「ええ、かけたのは私だけど持ってきてくれたのはサルディーヌよ」
「そっか…ありがとなサルディーヌ」
「へへ」
ヴァンが頭を撫でると、サルディーヌも嬉しそうに笑った。
それを見たプレリーは胸に暖かなものが灯るのを感じて、更に笑みを深めた。
「さあ、二人共、食べましょう」
「ああ」
「うん」
サルディーヌが持ってきてくれたお菓子と、プレリーが淹れてくれた甘いミルクティーを頂きながら、三人は穏やかな時間を過ごしたのであった。
ガーディアンベースでヴァンが穏やかに過ごしている一方、エールもまた仕事が一息吐いたので、いつもの店で休憩をしていた。
ショートケ
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