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レーヴァティン
第百五十一話 自信を砕きその四

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「まさに」
「そうだよな」
「ましてや嘘を訂正するどころかな」
「その嘘を真実と言い張って拡散するからな」
「最悪な連中だ」
「もう社会の木鐸どころか」
 久志はさらに言った。
「吐き気を催す邪悪だな」
「それで済むか」
「最もドス黒い悪か」
 邪悪を超えたそれだというのだ。
「北朝鮮の帰国事業にテレビの実害を考えるとな」
「そうだな」
「ああ、マスコミはそれになるか」
「それも容易にな」
「俺達の世界の中世のバチカン並か」
「少なくとも日本のマスコミはそうだな」
「そのレベルで腐っていてか」
 それでというのだ。
「悪になっているか」
「最もドス黒いな」
「意図的に虚報流して人を騙して実害及ぼして反省しないで同じことを繰り返すならか」
「存在していてはだ」
 正はその悪を語る声で語った。
「駄目だ、その悪を中に持たない為にだ」
「新聞は警戒すべきか」
「意図的な虚報や悪意はだ」
「取り締まるべきだな」
「マスコミイコール正義という妄想はあった」 
 昭和、戦後のそれだ。当時はマスコミは嘘を書かないと本気で信じられていた。それ自体が嘘であったが。
「だがそうした妄想はだ」
「真逆と思うことだな」
「マスコミというものは必要だが」
「正義じゃないな」
「むしろとてつもない邪悪に容易に変貌する」
「そんな連中だな」
「中世の教会は知識を独占しそこから金と権力を得て腐敗したが」 
 久志が話に出した彼等はというのだ。
「しかし戦後日本のマスコミは情報を独占してだ」
「金と権力を手に入れてな」
「腐敗した、そして自浄はない」
 絶対にという言葉だった、正の今のそれは。
「それはわかるな」
「よくな、じゃあマスコミ対策もな」
「していくな」
「政としてな、正義じゃなくて最もドス黒い悪に対するものとしてな」
 久志は敵を語る声で語った。
「やっていくな」
「それがいい」
「マスコミは獅子身中の虫にもなるってな」
「革新しておくことだ」
「本当にそうだな、それでビザンチウムでも新聞あるか」
「確かあったで」
 美奈代が言ってきた。
「栄えいて文明的にもかなりの街やしな」
「この辺りの文化の中心地でもあるからか」
「そや、それでな」
「新聞もあるか」
「その新聞で色々記事が書かれてるやろ」
「当然俺達の記事も書かれていてか」
「読まれてるで、そやから要塞を攻略して」
 そしてというのだ。
「艦隊を破って湖峡を手に入れたこともな」
「新聞からもか」
「伝わってるで」
「そうか、じゃあな」
「それならやな」
「北の城壁を壊したらな」
 久志はこれからの攻撃の話もした。
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