アイングラッド編
紅き剣閃編
Triumphant Return―凱旋
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現れたのはレイ、そしてオラトリオ・オーケストラの数名。
「ヒースクリフ団長、今回はオラトリオ幹部陣の大半が突如として行方不明になったため、俺が団長代行として率いる」
ざわ、と辺りがなったが、ヒースクリフは僅かに頷くと、剣を掲げ叫んだ。
「諸君、今日はよく集まってくれた。今までにない苦しい戦いになると思うが、諸君ならば切り抜けられると願っている。戦うぞ、解放の日のために!!」
オオオオオオォォォォッッ!!!!
さらに、レイが何やら目配せしてくるのでそっちを見ると、何故か両刀の準備をしている……って待て、それ俺もやんの!?
レイが両刀をガキィンと音を立てて地面に突き立てる。
そして俺は、
シャキィンと音を立てて二刀を抜き放った。
それを見た討伐隊は一層の歓声をあげるのだった。
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回廊結晶により、転移して来たフルレイド48人(レイとオラトリオのメンバーが加わったため、人数が増えた)ものプレイヤーが一様に重苦しい空気を纏いながら、最後のブリーフィングをしている。
レイはオラトリオのメンバーに一言二言何かを言うとこっちにやって来た。
「おーい、顔が固いぞお前ら。もうちょっとリラックスしろ」
「……分からない訳ないだろ、ここのボス、ヤバいにおいがする」
「何言ってんだ。ついこの間90層クラスのやつと殺り合ったばかりだろ」
「一方的にやられただけじゃないか……」
「ふん、俺がこの3時間どこに居たと思ってんだ」
「……まさか、レイ君……一層の地下ダンジョンに居たの?」
アスナのその問いに、当然だ、というように頷くと、自慢げに言った。
「今日だけじゃない。あれから暇をみてはあそこに籠って修行してきた」
「で、どうだったんだ?」
「あの《運命の鎌》は倒せなかったけど、両刀の扱いは大分上達したぜ」
どうやらあそこのボスは一回倒したら終わりタイプのやつではなく、システムコンソールの番人として何度でも復活するようだ。
「ていうかそれ、俺達は強くなってないじゃん!安心出来るか!!」
「む、心外だなぁキリト君。ちゃんと2人は守るから心配すんな」
その時のこと(つまり俺がアスナにキスした時のこと)を思い出しているのだろう、アスナの顔は真っ赤だ。
にやにや笑って去っていくレイを見ながら、彼が何のためにやって来たか理解した。
『危なくなっても俺が助けてやるから、あんまり気負うな』
レイはそう言ったのだ。
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