語られない幕間‐2
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てないのも、私や我が魔王、それにゲイツ君とツクヨミ君という存在が抑止力となっているから。という解釈でいいのかな、鳴滝氏」
ウォズの言葉を、無言という形で肯定する。
一人を危険な目に飛び込ませるわけにはいかない。だが全員で向かえばその間に自分たちの世界が滅んでしまっているかもしれない。
どうすれば、と悩むソウゴにウォズが告げる。
「私に任せもらえないだろうか?我が魔王」
「・・・・・ウォズ」
確固たるウォズの揺るぎない目。それを見たソウゴは引き留めようとするツクヨミを制し、ウォズに向き直る。
「頼んだよ、ウォズ」
「任されましたとも、我が魔王」
「では、行くとしよう」
「気をつけてね」
「ああ」
「・・・・・待て」
鳴滝はそう呟くと先程現れたのと全く同じオーロラカーテンを創りだすと、その向こう側へと消えていく。後を追うようにオーロラカーテンを潜ろうするウォズだったが、今まで腕を組み沈黙を貫いていたゲイツがその重い口を開く。
「一度だけしか言わないから、良く聞いとけ」
「・・・・・なんだね、ゲイツ君」
「死ぬなよ。お前に死なれたら、ジオウが困るからな」
「・・・・・忠告、有難く受け取るよ。ゲイツ君」
不器用で実直なゲイツの言葉に、背中を向けながらもその言葉に穏やかな笑みを浮かべてそう呟き、オーロラカーテンを潜り抜けた。
ーーーーーー
その出来事を頭の片隅に浮かべながら、ウォズはインフェに対して返答を待つ。が。
「孔?うーん、私そんな細かいことよくわかんないや!」
タイムジャッカーの彼女でも、この世界にも顕れている空の孔は分からないらしい。それどころか、彼女はふてくされた様に頬を膨らませてウォズに抗議し始める。
「ねー、お兄さん。話は終わった?わたし退屈でももう飽きちゃったんだけどー。・・・・・殺していい?」
「引いたほうが懸命だが、やれるものなら・・・・・やってみろ、というべきかね」
ウォズGFはインフェを見据えて、戦況を把握する。インフェは腰辺りに手をかけており、服の間からは鋭利な刃物が光らせている。しかし、時間停止を使えることには変わらない。ならば。
「はあっ・・・・・!?」
右手を突き出し、インフェに何もさせないようにと重力操作を開始したその時。ウォズは自分の身体が全く動かないことにようやく気付く。
「(重加速でもない・・・・・まさかっ)」
「あら、ごめんなさいね。何やらインフェが絡んでいるから何かと思ってみれば、面白いモノがいたもので」
インフェの背後から、突如として彼女の一回りも大きい女が愉快祖そうにクスクスと笑いながら現れる。
「(新たなタイムジャッカーか・・・・・!?)」
微かに働く思考
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