語られない幕間‐2
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ソウゴの住まいであり、ゲイツやツクヨミ、ウォズが居候先としている『クジゴジ堂』。ソウゴの保護者である常磐順一郎の朝食を嗜む中で、何となく付いていたニュース番組。その画面の向こうで、キャスターが慌ただしそうに動いてる。
『続いてのニュースです。本日、突如として空を割くように生まれた穴が現れました。 この孔は日本の空を覆うようにできており、孔が発生した原因は分かっておりません。この孔は日本全国のみならず、世界各国においても確認されておりーーー』
「孔だ!」
「孔だな」
「孔・・・・・・よね」
「孔だね」
箸を置き、ニュース番組に食いつくソウゴと、それらに続くように彼等は一言ずつ述べる。
「ねぇウォズ、この孔が空く現象て何?」
「穴あき雲現象、と呼ばれる自然現象の類だね。 オカルトの界隈ではワームホールがとか、異界からの交信に使われるなどと言われてるが」
「・・・・・・いや待て。お前なんでそんな事知ってるんだ」
「私とて、雑食なものでね。この時代に生きると決めた以上、馴染む為にも本は欠かさないさ。知識は水とも言うだろ?気分転換にどうだい、ゲイツ君」
「誰が読むか」
手を差し出して誘いをしてくるウォズを、ゲイツは一蹴する。 元々はレジスタンスの上司と部下という関係だったウォズとゲイツ。 ウォズの裏切りというのもあり、当時は険悪を隠さなず対立はしていたが、ソウゴが創り出す新しい未来を見たいという元、休戦協定を取り続けている。
最も似たもの同士な彼等である故に、小言の喧嘩は絶えないが。
「・・・・・・でも、この孔。自然現象で発見されてる大穴よりも明らかに大きかったわ」
ツクヨミは現代のソレよりも発達したタブレットを操作し、ソウゴらにそれを見せる。
タブレットには穴あき雲現象が起きる原因とそのサイズが記載された記事。それを読んでも、あのニュースに報道されたようなソレでは無かった。
唸る3人。だがソウゴだけは、あの孔の中に別のナニカがあると睨んでいた。根拠などはなく、ただの勘だ。だが、平成ライダーを束ねる王としての勘がそう警鐘を鳴らしていた。
「何か、ヤバい事が起こる気がする」
ソウゴの言葉に沈黙する3人。その時、灰色のオーロラが、クジゴジ堂の食卓部屋へと現れ、人の影を形成する。
仮面ライダーディケイドが使っていた、あのオーロラカーテンだ。
「敵か!?」
「まあ、待ちたまえ。 私は君達の敵じゃない」
新手の敵かとすぐさまライドウォッチを取り出そうとするゲイツ。その彼を帽子を被り、眼鏡をかけて、コートを羽織った如何にも「胡散臭い」男がそれを制す。 謎の男に、警戒は怠らないソウゴは訝しげに尋ねる
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