SS:シエルとエックス達
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子供達が生まれていて…止められる状態じゃなかった。だからせめて生まれてきた子供達が何とか生きていけるようにアカデミーのような養育機関を設立させてあげることしか出来なかった…そして一度四天王のみんなを連れて視察に行ってね」
「「どうなったの?」」
二人のわくわくしたような表情と当時のことを思い出してか、クスクスと笑いながら語り始めた。
「子供達が僕達を見た瞬間に寄ってきてね。あまりの勢いにハルピュイア達は最初は困惑してたよ」
子供は良くも悪くも遠慮がない。
ネオ・アルカディア四天王であるハルピュイア達に無警戒に近付く者などいなかっただろう。
だからこそ初めての経験に戸惑う四天王達の表情がルインとアルエットの頭の中に浮かんだ。
「ねえ、ハルピュイア達は子供達に好かれた?」
「うん、中でも一番好かれたのはファントムだったかな?やっぱり一番最初に造られてハルピュイア達を見守ってきたからか、お兄さんの雰囲気を感じ取ったのかもね」
「「へー」」
「ハルピュイアとレヴィアタンもファーブニルも好かれていたよ…ただ、その後にとんでもないことが起きたけど…」
その“とんでもないこと”を思い出したからか表情が少しだけ引き攣っているエックスにルインとアルエットは互いの顔を見合った。
「何が起きたの?」
「…少しの間だけだけど、子供達と遊んでたんだ。人間の子供をあやす時にする高い高いがあるだろ?」
「高い高い?」
「人間の子供を持ち上げて目一杯上に上げることを言うんだよ」
首を傾げるアルエットにルインが説明すると、エックスが話を続ける。
「ファーブニルが…当時幼かったシエルを高い高いしたんだけど」
「「けど?」」
「勢い余ってシエルがファーブニルの手からすっぽ抜けてね…物凄い高さまで上に飛んでいったよ」
「「ええーっ!?」」
その話が本当だとしたらシエルは幼い頃に命の危険に曝されていたことになる。
“行くぜーっ、オリャアッ!!………あ?”
“うわああああああっ!?”
“きゃあああああっ!?何やってんのよ戦闘馬鹿ーっ!!”
“何をしているんだ馬鹿者っ!!”
“いかん、このままではあの者が地面に激突してしまう!!”
即座にアルティメットアーマーを纏ったエックスと四天王総出で幼いシエルは救助された。
その後、高い高いで幼いシエルを他界させかけたファーブニルはエックス、ハルピュイア、ファントムの三人に説教された。
因みにレヴィアタンはファーブニルの高い高いではしゃぐ幼いシエルを抱きながら呟いていた。
“死にかけたのに笑ってるなんて肝の据わった子ね…将来大物になりそうだわ…”
後にレジスタンスを率いてネオ・アル
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