SS:シエルとエックス達
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後
エリア・ゼロの集落では慣れない生活によって多少のいざこざはあれど、シエル達は集落を豊かにし、人間とレプリロイドの共存のために充実した日々を送っていた。
「うーん、やっぱり人間とレプリロイドの決定的な違いは体の頑丈さや寿命の差ね」
「そうだな、他にも色々あるだろうが、イレギュラー化を除けば基本的にそれが占めるだろう。」
人間とレプリロイドの共存のために日々努力しているシエルと、サイバーエルフとなってシエルの様子を見に来たゼロがどうすればもっと人間とレプリロイドが歩み寄れるのかを話し合っていた。
「何とかこの二つを解消する方法はないかしら?」
「人間に武器を持たせたところで限界があるだろう。バイルのような例外を除けばな」
機械に改造されたバイルは自身の頭脳もあってゼロ達三人と渡り合えるくらいの戦闘能力を得ることに成功したが、流石にそこまでの力を与えるには設備も足りないし、どんな影響があるか分からない。
「………シエルお姉ちゃんとゼロ…大切なお話をしてるみたい…。邪魔しちゃいけないからあっちに行こう」
アルエットは空気を読んで向こう側に行く。
するとそこには同じく集落の様子を見に来たサイバーエルフのエックスとルインの姿があった。
「あっ!ルインお姉ちゃーん!エックスー!」
「「シィー」」
人差し指を口の前で添えながら静かにするように合図する。
「???」
疑問符を浮かべながら近付くと、人間の赤ん坊が眠っていた。
「アルエット、少し静かにしてね。今この子達は寝てるから」
「可愛いー」
「でしょ?シエルも昔はこの子達みたいだったんだよアルエットちゃん」
「シエルお姉ちゃんも?」
ルインの言葉にアルエットは首を傾げながら尋ねると、二人は頷いた。
「人間の子供は最初はこんな感じなんだよ。思い出すな…昔のシエルを…」
「え?エックス、小さい頃のシエルに会ったことあるの?」
確かにシエルはエックスに会ったことがあると言っていたが、まさか赤ん坊時代からの知り合いだったというのか?
「うん、僕がまだネオ・アルカディアの統治者だった頃だったかな……胎児の段階から遺伝子操作を施して、人為的に天才児を産み出す極秘プロジェクトを行っている研究所があってね…シエルはその研究所出身のデザイナーベビーだったんだ」
「デザイナーベビー?」
「えっと…思った通りの子供になるように予め手を加えられた人間の子供かな?分かる?」
「う、うん…」
まだ幼いアルエットにも分かりやすいようにルインが説明すると、アルエットは頷いた。
取り敢えず子供達から離れてから話の続きをする。
「当然、僕はそれを知って視察に行ったんだけど…もう既に多くの
[8]前話 前書き [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ